煙草を吸う理由
筆ペン
約束
子供が出来た。妻は妊娠した時からタバコを止めて今もやめてる。その意志の強さ。大切な物を護る決意の横顔が力強く、
私には眩しかった。逆に苦しかった。自分の弱さが浮き彫りになって。
職場も随分喫煙所に来る人が減った。
服に着く嫌な匂いは私も嫌いだった。
他の人の煙が当たって、嫌な人の唾液や肺に入った空気が私の肺に入る。侵された気分で眉間に皺が夜。
自分は嫌な思いをさせたくない。
でも、吸ってしまう。服の匂いを嗅ぐが大丈夫と思っても家に帰り、他の服と比べるとわかる。臭い。
電子タバコも吸う。こだわりの銘柄も無く、味の違いはあれど、口に残るベトベトした苦味はどれも大差なく、タールに塗れた肺の写真を思い出し、私は汚れてるなと思い出す。
頭がくらくらする事もほぼ無く、吸わない時間が長いと起こる偏頭痛はタバコのせいなのか?吸わないと起こる吸わない自分のせいなのか?と考えながらタバコに火をつける。
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