『生き抜けるか』

やましん(テンパー)

『生き抜けるか』

 あたりは、丑三つ時である。


 睡眠導入剤は、のんだ。とっくに。  

  

 ドヴォルザークさまの、交響曲第2番が鳴っている。


 きみは、ここから、生き残れるのか。


 周囲は、かなり強力に固められているぞ。

 

 下手したら、殺されるよ。


 やましんは、この、空間にさまよい、実に脆弱だ。


 助力者はいない。


 話し相手は、ない。


      構成は固く、隙間がない。


 逃げるなら、脱走するしかないぞ。


 めでたく、異端ゆきだあ!


 異端、悪くない。


 異端ほど誇れるものはない。


 しかし、体力が、持たないなあ。


 おー、おー、ぶつかった。


 どうなった?


 やましんは、生きてるか?


 なに?


 潰された?


 それは、御愁傷様。


 うんじぁまいやらあ。


 なまごみだあ。


 しかし、それでも、やめないか?


 ふむ。やめないのだな。


 ふふふふふふふふふ。


 音楽の、真の恐ろしさを知るが良い。

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