楽しく関係性萌えできる作品でありつつ、怖いところは怖い!

年上つよつよお姉さんな麗華さんと、健気で可愛い小鳩くん、椋田さん(ムクちゃん)というメインキャラが魅力的で、「いつまでも見続けたいキャラクターたちだな」って思いました。

麗華さんと小鳩くんの師弟感みたいなのが萌えです。
「この人ほっといたら死んじゃうかも」みたいな天才だけど日常やばめの師匠、師匠を尊敬する弟子がお世話するんだけど弟子ピンチになりやすい。
いざとなるとつよつよ師匠が助けてくれる、みたいな。
美味しいやつだ……!

楽しく関係性萌えできる作品でありつつ、怖いところは怖い。ハラハラ、ぞくぞくさせてくれる。魅せ方・演出が巧み。テクニシャン!
単に楽しい、萌える、刺激的ってだけでなく、「人が本能的にストレスを感じるもの、心をざわつかせるもの」「現実は、小説のように本を閉じれば終わるものではありませんから」みたいな「なるほど、そうだな」「なんかタメになる言葉だな、ちょっとメモしとこ」って思わせてくれる深みもあるところがとても好きです。奥行きがある。

「先生が何者であっても、尊敬しているのは変わりません。同時に、私生活のだらしなさが心配でもあります。怖いのは嫌だけど、それを上回って、僕は先生の隣にいたい」
小鳩くんが最高だなっていうのと。

1~5章とひとつひとつの章で起承転結のまとまりを見せつつ、全章を踏まえての大オチなラスト、っていう綺麗な構成がとても心地よい読書体験をくれました。好きです。