厨二病は魔眼で無双したい!〜厨二病が魔眼名家の殺されるキャラに転生して【模倣】の魔眼を手に入れる〜
あおぞら@書籍9月3日発売
第1章 厨二病に魔眼を与えるべからず
第1話 魔眼名家へ転生
厨二病の憧れ———魔眼。
更に言えば———両目で違う効果、色のオッドアイ系魔眼。
そもそも魔眼とは、見ただけで炎や氷を発生させたり、石化させたり、魔力の流れを見たり、数瞬先の未来を予知したりと多種多様な能力を持つ特殊な瞳のことである。
そして魔眼には、最初から眼の色が変化している場合と、使用する時のみ眼の色が変化する場合、そもそも色の変わらない場合の3パターンが殆どだ。
この魔眼という存在に、厨二病を患った者であれば、手に包帯を巻くレベルで憧れたのではないだろうか。
かく言う俺も、しっかりと憧れた。
カラコン付けると、魔眼ではないと思い知らされ何か少し虚しくなるので一度しか付けたことはないが、魔眼は大好きだ。
カラコン以前の初期時代にはどうにかして魔眼に覚醒しようと色々とやってみたが、結果は全て惨敗。
そもそも魔力を感じることの出来ない俺には不可能だったのだ。
つまり魔眼とは———自分が特別な存在であると信じて止まない厨二病達の浪漫、夢が詰め込まれた至上の存在なのである。
さて……所でいきなり何故こんな事を言い出したのか。
それは———。
「———ユイト様、これから魔眼訓練の時間ですよ」
ゲームの魔眼名家の子息にして、強過ぎるせいで運営に殺された———ユイト・デビルアイに転生したからである。
———【魔眼伝説】。
日本の全厨二病達を沸かせたRPG。
スキルはないが、全キャラ何かしら魔眼を持っており、その能力、色は千差万別。
技名も厨二病ぽいのが多くて格好いい。
主人公も2種類の魔眼を所持しているが、封印されているという厨二病が喜びそうな最高の設定。
ゲームの難易度は、鬼畜ゲーと言われる程ではないが、そこそこ難しいと言う、まさに神作である。
そんなゲームに、当時の俺もガチでどハマりした。
もう学校に行って帰ればゲームと言う生活がもはや日常化していた程だ。
そんな世界に、俺は転生した。
俺が転生する前は17歳。
ひょんなことで死んでしまった俺だが、気付けば10歳児に転生していた。
それも……。
「ユイト様、早速魔眼を発動させて下さい。デビルアイ家のユイト様ならば、直ぐに使い熟す事が出来るでしょう」
ゲーム内最強と名高いキャラが集う、魔眼名家と呼ばれるデビルアイ家へと。
デビルアイ家とは、代々一子相伝の魔眼を受け継ぐ名家である。
一家全員が最強と呼ばれる魔眼を持ち、世界最大の王国———アイ王国の侯爵家という高い地位も手にしている。
そしてデビルアイ家を象徴する魔眼は、まさに魔眼名家と呼ばれるに相応しい能力を持っていた。
「ユイト様、行きますよ!」
「来い———【
俺の瞳が黒色から燃える様な真紅の瞳へと変化し、物凄い速度で迫っているはずの10個の魔力弾の構造が透けて見えた。
構造が分かれば、魔力弾の軌道を見通しながら、手にした剣で軽々と魔力弾の脆い所を狙って斬り飛ばしていく。
———【
我が家に伝わる最強の魔眼。
あらゆる物を見通すと言われている。
その力は無限大で、父親の当主でさえ完全に力を100%引き出せていないらしい。
俺の【
「流石です、ユイト様! 12歳ながらもう既に10個もの魔力弾を対処なさるとは……流石です、ユイト様……!!」
「いや、まだまだなのだ、レイブン。姉上や父上に比べたら弱い」
「そんなことありません! 私は50年この屋敷でデビルアイ家に勤めていますが、ユイト様程魔眼を熟知しお使いになるのが上手な方は本家、分家合わせてもおられません! このレイブン、ユイト様が1番だと断言できます!!」
この様に、レイブンは少々俺を持ち上げ過ぎるきらいがあるので、その言葉が果たして本当なのかあまり信用出来ない。
レイブンは我が家でも古参の執事で、執事長も務める仕事人間だ。
白の整えられたオールバックの髪に、片眼鏡、耽美服の上からでも分かる程のガッチリとした体躯は、歴戦の猛者感満載である。
しかし、俺には何故かめちゃくちゃ甘い。
執事やメイドからは恐れられていると聞くが、正直全く信じていない。
だって俺に優し過ぎるんだ。
前世なら間違いなく忌諱される厨二ムーブでも逆に勇ましいとか言う人だよ?
「ユイト様、まだまだ行けますよね?」
「ふっ……愚問だ。我が最強の魔眼で粉微塵にしてくれる……」
俺は格好つけながら、再び【
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魔眼嫌いな奴いねぇよなぁ!?
因みに作者は大好きです。
と言うことで今作は、魔法と武術に加えて魔眼がメインのお話です。
頑張りますので、どうか☆☆☆とフォロー宜しくお願いします!!
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