映画

★★★★★ 映画:ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

ジャンル:ヒューマンドラマ

一言感想:泣けて、切なくなって、愛情を感じるストーリーだった


■あらすじ

9.11のテロ時間で突然父を亡くした少年オスカー。1年経ったある日、父の部屋で謎の鍵を見つける。その鍵が父を知る何かの手掛かりになるはずと考えたオスカーは、鍵の正体を探るべくニューヨーク中を歩きまわるが…


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ここからはネタバレ含む感想です。ご注意ください。

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■感想

めちゃくちゃ感動しました。超感動。


僕はあまり違和感なかったのですが、たまたま見つけた鍵に固執する理由が父への罪悪感だと知った時にはすごく腑に落ちました。少年はアスペルガーの疑いがあるということで、一度気になったことは結論を出すまで調べないと気が済まないタイプだから、なんとしても鍵の秘密を見つけてやる!と躍起になっているんだと思っていました。それよりも、罪悪感を少しでも晴らすため、と考えると納得感が増しますね。

留守電を母親に聞かせなかった理由も納得できました。


タイトルの「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」について、作者は言及されていないとか。ここは視聴者の皆さんで予想するしかないのですが、皆さんはなんだと思われましたか?


ちなみに、本作は小説が原作となっているらしいのですが、原作ではなかったシーンがあるようで、もしかしたら原作を読んだ方と映画しか知らない人では、タイトルの解釈が変わるかもしれませんね、


私は映画しか見ていないのですが、そんな私の解釈を書きます。

まず、「ものすごくうるさくて」ですが、これは2つの解釈をしています。


1つ目、父の留守電。

これは父の電話に出れなかった罪悪感もあって、父の留守電が頭から離れなくなってしまったことを指していると考えました。嫌いなものが増えた、というワンシーンがありましたが、それも留守電から聞こえてきたものだったり、9.11に関係するものばかりでした。

頭から離れない、頭の中から消えない、そんな思いから「ものすごくうるさくて」という表現になったのかなと思います。


2つ目、親の愛情。

父の言葉であったり、母の言葉であったり、子供からするとうるさいと感じることありますよね。特にテロ事件以降は母との関係も良くなく、耳を塞ぐシーンが何度かありました。ただ、この耳を塞ぐシーンも、罪悪感から父の声が聞こえてきて、耳を塞いでるんじゃないかな?と思うシーンがいくつもあったので、1つ目がメイン、2つ目はサブかな、と個人的には思っています。


そして「ありえないほど近い」ですが、こちらの解釈も一応2つあります。


1つ目、親の愛情。

前半は父の愛情、終盤に明かされる母の愛情。

父の場合、亡くなった後に序盤で探していた第6区の秘密を見つけることができます。その見つかった場所は、父の思い出のブランコの裏。答えはすぐ近くにあったのです。

母の場合、自分のことなんてわかっていないと思っていた主人公オスカーですが、実は見守られていたということに気づきます。母はいつもすぐ近くで、自分の事を愛してくれていたのです。


2つ目、探し物の正体。

オスカーは2つの探し物をしていました。

第6区、鍵。この2つとも、答えはすぐ近くにあったのです。その結末も、タイトルと絡み合っていたんだなと思いました。


ただ、タイトルは「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」ということで、ものすごくうるさいものと、ありえないほど近いものは、同じものを指していると思われます。


そう考えると、2つの要素に通じるもの、「愛情」こそがこのタイトルの意味だと私は考えます。ここは色々な解釈があると思うので、是非とも皆さんの解釈をお聞かせいただきたいものです。

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