第11話 過渡期

 今年はいよいよ大変な年になりそうだね。震災に始まり、あまりに色々な事が起きすぎる。ドラマ原作者の自殺が社会に衝撃を与えたけど、「原作レイプ」という言葉が世に浸透してるように、原作者の意向を平然と無視する行為が業界では長らく当たり前のようにあった。それをずっとテレビ局が持つ強大な権力で有耶無耶にしてきた。

 ジャニーズ、宝塚、吉本、強権のもと行われてきた一連の「非道」を、おっかなびっくりで報道してきたテレビ局による「非道」が白日の下にさらされたってわけだ。これからどうすんのかね? どう封じ、どう改善してくのかね? なにか強烈な楔を打ち込まないと、このまま流れていくとまた同じ事が繰り返される。そしてテレビ局だけじゃなくて強権を持つ方はそれを狙ってる。「時間が経てば、どうせまた元通りになる。俺たちの都合の良いようにやれる。しばらく反省してる振りでもしてればいい」って。


 その最たるものが自民党の裏金問題だね。案の定、検察とメディアによる「検察が自民党と闘っている!」という茶番劇。目も当てられないよ。見せしめかトカゲの尻尾で一人だけ逮捕して、後はろくにお咎めなし。4300万の裏金つくって逮捕もされず100万円の罰金で済まされれる議員と100円のおにぎりで逮捕される庶民。

 これはどうあっても論理的に説明できない。子供にその差を問われて論理的に説明できる親はいない。だって論理がないんだもん。あきらめとやるせなさを抱えたまま我が身可愛さに臭い物に蓋をするだけで、その存在から目を逸らし続けるのが、一種の国民性なのかもしれないね。そのツケでもある。それは自分に返ってくるんだけどね。


 おそらく、これからこの国は諸々荒れてくよ。後に振り返った時に「過渡期」に該当してるんだと思う。歴史を見ても、国家がその様相を大きく変える時、変わろうとする力と変えさせまいとする力がぶつかり合う。

 奇しくも50年前の爆弾犯の容疑者とみられる男の事が取り沙汰されてるけど、私にはそれが単なる偶然じゃなくて何かの符号のように思えて仕方ない。国家が荒れる「過渡期」に国家は強権を発動する。しっかりと世の中を見とかないといけないね。サインはそこら中に表れるからね。

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