ヤンデレな恋人を作るために旅に出たら、何故か関わる人がドンドンヤンデレになっているようです!?
ハゲダチ
第1話
「ヤンデレな恋人が欲しい〜!!!」
私、アリシアはそんなアホみたいな願いを全力で叫んだ。近所迷惑なのはわかっている。しかし、それでも私はこの願望を吐き出さずにはいられなかった。
「あんたは何馬鹿なこと言ってるのよ……」
私の願いを込めた叫びに呆れたように声を返すのは私の幼馴染であるセレーナだ。セレーナは小さい頃から何かと私と行動を共にしてくれて、私が馬鹿をしたときは私を窘めたり、諭したりするなどまるで私の姉のような存在だった。
っていうか馬鹿って酷くない!?
ただ自分の願望を叫んだだけじゃん!
「っていうか人と一緒にいる時にそんな大声で自分の願望を叫ばないでよ」
「だって〜、誰かに自分のこの切実な願いを聞いて欲しかったんだもん〜」
ヤンデレな恋人、それは全人類共通の夢(誇張)である。
絶対に他の人に目移りせずに、自分だけをみてくれる至高の存在。
浮気をする人達がよく『刺激が欲しかった』とか何か色々と言い訳してるけど、それって結局他の人に目移りしちゃうくらいにしかその人のことを愛してなかったってことだと思うんだよね。
その点ヤンデレは愛が行き過ぎることはあるかもしれないけど、愛が少なくて浮気に走っちゃうようなことはないだろうから、安心して付き合えると思うんだよね。
まぁ、取り扱いを間違えると監禁されたり、自殺したり、逆に刺されたりするかもしれないけど……。
でも、そのデメリットを差し引いてもプラスになるぐらいの魅力がヤンデレにはあるから大丈夫!
それにデメリットは逆にご褒美って捉える事も出来るし!
そんな感じで私はヤンデレについて心の中でめちゃくちゃ力説していた訳だが、
「てか、あんたのそのヤンデレな恋人を作るっていう願望とか叶わないでしょ」
そんなことを言って私の願望が叶う事を否定するセレーナ。
「なんでそんなこと言うのさ〜、もしかしたら出来るかもしれないでしょ?」
「いやできるできないとかじゃなくて、そもそもあんたの言うヤンデレっていう存在自体が全然いないじゃない」
「うぐっ……」
そう、ヤンデレな恋人を作る上で一番の問題はそもそもヤンデレが現実で存在していないことだ。
もし存在していたとしてもそんな身近にヤンデレで恋人になってくれるような関係性な訳が無いし。
はぁ~、やっぱり私のこの願望は諦めたほうがいいのかなぁ……。
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新作です!
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