帰宅と不審者。

 友人との心温まる話は終わり、昼前に帰ろうと支度を終えての午前十一時頃。

 モカ家のリビングでゲームをしたり、妹たちも含めてわいわい遊んだり、まだゲームは難しいココと付きっきりで構って遊んだりと過ごした。結果。


「――ゆりねえ、いっちゃやだぁ!」

「――しょうがないっ。私、モカ家の娘になる!!」

「あほ言ってないでさっさと来なさい。ママも――ってそっちはパパがいたわね。ありがと、パパ」

「ああ。ママのことは任せておいてくれ。また娘が欲しいなら……ね?」

「――そうだったわねっ。あなた♡」


 ぎゅっとハグしている両親の姿は見なかったことにして、モカは玄関を出る。

 由梨の鞄を引っ張り、引っ付いた四女のココごと由梨を連れ出す。ココは半泣き――というか全泣きで服にしがみついていた。既に上着の一部が涙と鼻水で濡れている。喜んでいいのか悲しめばいいのか、微妙な顔の由梨だ。


「……うん。りなちゃん。……一緒にパンケーキ食べに行こ」

「そうだねー。生クリーム増量でね。ついでにカスタードも増しでいこう」

「おー……さすがりなちゃん。うん……私も負けていられない」


 何やらスイーツ談義で盛り上がっている香理菜と次女のラテ。ウマが合うのか仲良し度が急上昇している。


「あ、えっと、ほら、ココおいでー?マキ姉が抱っこしてあげるからっ」

「やー!」

「うっ、うう……こうなったら由梨さんにお姉ちゃんになってもらうしか……それはそれでいつもお話聞いてもらえるから嬉しいかも……?」

「はいはーい。ココちゃん元気出そうねー☆由梨ちゃんいつでも来てあげるさっ」

「ゆりねえ"え"え"え"やあ"ぁ"ーーっ!」

「わぁ☆由梨ちゃんのお洋服が大変なことにっ!!」


 慌てて変なことを呟くマキと、泣き叫ぶココと、服を貫通し肌がしっとりし始めて悲しい由梨と、呆れて溜め息を吐くモカと。

 玄関前にやたらとカオスな空間が広がっていた。


「もう……。マキも由梨も馬鹿。ラテと香理菜は――逃げ足だけはほんっと早いんだから。ママ!駅まで送ってくれるんじゃなかったのー!?」

「――!そうだったわね!うふふ、あなた、行ってくるわぁ」

「ああ。いってらっしゃい」


 いってきますのキスを交わしている二人と、素知らぬ顔で車に乗り込んでいた香理菜とラテと、少し泣き止んでぐすぐす鼻を鳴らすココを抱き上げるマキと、幼女の頭を撫でる由梨と。


「ココちゃん。由梨ちゃんとゆびきりしよっか」

「ゆびきり……?」

「うんっ。また遊ぼうね、また会おうねってゆびきり」


 少し屈んでココと目の高さを合わせ、柔らかく微笑んで伝える。

 幼子と接する機会のなかった由梨だが、対応の仕方自体は慣れている。何故なら前世で経験があるから。ボランティア、人助け、迷子手助けをしておいて損はなかった。


「……ゆびきり、する……」

「うん☆じゃあねー、小指出してー!はいっ」

「うん」


 小さな指と自分のそれを組み合わせ、じぃっと見つめてくる視線に満開の笑顔を返す。

 涙も薄れ、笑みが戻ってきた幼女と優しくゆびきりを交わした。


「――ゆびきーりげんまんまーたあーそぼうねっ。やーくそくっ!ゆーびきったっ!」

「やくそくっ!」

「えへへー☆」

「えへへー」


 二人できらきらに笑い合って、元気になったココと手を振りながら別れる。

 マキからは尊敬の眼差しを向けられた。フッ、これが年の功よ……。


 三女のマキと話す時間は取れなかったので、いつでもLARNしてね!とジェスチャーで携帯を示しておく。こくこく頷く少女に笑いかけ、ふぃーと声を漏らしながら車に乗り込んだ。


 先に入って座っていたラテ、香理菜、モカ、モカママを見て空いているところに座る。モカママに声をかけておき、シートベルトを締めた。


 運転席にモカママ、助手席にモカ、後ろの席に香理菜とラテがおり、ラテを挟む形で由梨は座った。


「――じゃあ出発するわねぇ」

「お願いしまーす☆」

「お願いします」

「うん……ありがと……」

「……え、これあたしが言った方がいいの?面倒なんだけど」


 モカの呟きの意味はわかる。わかるが、なんとなく面白いからそのまま適当に聞き流すことにした由梨だ。


「――はぁ……ねえラテ?」

「……うん。モカ姉……なに?」

「いや何じゃないから。あんたなんでいるの?今日用事なかったでしょ」

「……ふふふ、なかったけど……作ったの。うん。……りなちゃんとパフェ行くの」

「え、は?香理菜と??」


 動き始めた車の中でもお喋りは続く。

 どうやらラテが乗り込んでいたのは、この後香理菜と一緒にジャンボサツマイモパフェを食べに行くからだったらしい。いつの間にそこまで仲良くなったんだ、とか朝ご飯結構食べてたでしょ、とか言いたいことはあったが飲み込むモカだ。


 由梨は由梨で、見慣れない景色を友人の母親が運転する車に乗って見ることを一人楽しんでいた。時折モカママとお喋りし、子供っぽさは控え目で大人な雰囲気を醸し出している。


 由梨の様子を目で見て耳で聞いて、結構な驚きを隠せない香理菜だったが……モカと目を合わせて察する。


 モカだけでなく、香理菜もまた由梨の嘘は理解していた。


 ひっそり微笑む友人に気づかず、由梨はゆるゆるとした頭で現実を楽しむ。

 お泊まりは楽しかった。いろんなことを話したし、性別は嘘でも"由梨として"ではなく優理としての自分をも友人であると思ってくれていた。これは友人レベルが上がったと言っても過言ではない。


 モカママのお料理も美味しかったし、モカパパとお喋りもできて良かった。時間はそうなかったから細かい話はしていないけれど、知己を得られただけで充分だ。同性として、結婚・婚活の話を色々聞ける。経験者は強みである。


 他所の家庭を見て、家族の大事さや現状の幸福さも思い出せた。優理個人としてはこれが何よりの収穫だった。


 当たり前の日常に対する幸福。

 誰かが傍に居る日常への幸福。

 親しい友がいて、孤独を感じさせない同居人がいて、ストレスの少ない現実を歩いていられて。


 これ以上何を求めればいいのか。――――そう、決まっている。


 わかりきっている。これ以上に求めるもの。


 それすなわち、恋だ。愛だ。恋愛だ!!!!!!


「――――よーしっ!由梨ちゃん頑張るよーっ!!!!」

「うわ出た。由梨の妄言」

「由梨ってたまにこういうところあるんだよねー。面白いけど」

「……うん。そういうのもいいと……思うよ。うん」

「うふふ、可愛い子ねぇ」


 何か色々言われているような気もするが、頑張って恋愛していこう!

 むんっ!と強く気合を入れ直し、未来のイチャラブライフに希望を見出す。


 欲に染まり過ぎだとか現実を見ろとか、そんな正論は無視する。

 人は欲望の生き物なのだ。


 恋を求めなくてどうする。愛を求めなくてどうする。エッチを求めなくてどうする!


 今朝までの情緒不安定な自分は忘れた。

 母親への家族愛も思い出したし、友人への親愛も深めたし、同居人や客人への情欲も思い出せた。……いや最後のは思い出さなくていい。全裸と半裸がフラッシュバックするッッ!!


 煩悶はさておき、車であれば昨日歩いてきた道もそう時間かからず戻ることができた。

 モカママに礼を言い、その場で皆と別れる。


「――モカちゃん、楽しかったよっ!超楽しかった☆ありがとうね!」

「ん……そう言ってくれて嬉しいわ。あたしも楽しかった。ありがと」

「きゃー!モカちゃん照れてるわぁ。かわいいー!」

「ちょ、ママ皆見てるっ!――こらラテ!変な風に笑わないで助けなさい!」

「はははは……うん。頑張れモカ姉」

「モカちゃん、わたしも楽しかったよー。やー、ほんと楽しかったぁ。色々話せたし、由梨のこともモカちゃんのこともたくさん知れてよかったよ」

「あ、ありがと……もう」


 照れ照れと頬を染めるモカに、香理菜と二人微笑み合う。

 ぐーっと伸びをし、ぼちぼち帰りますかー!と荷物を拾い上げる。


「――二人ともさ」

「んー?」

「なあに?」


 もじもじとしながら問いかけてきたモカを見る。空気を読んだラテは先んじて改札に向かっていた。モカ家次女は超絶優秀なのだ。無論自称である。


「……ありがとね。来てくれて」

「「……」」


 香理菜と顔を見合わせ、ふふりと笑い揃ってモカとの距離を詰める。こういうところは本当に香理菜と息が合う。さすが親友だ。


「ぎゅー!」

「わたしのハグは特別だよー」

「んな……ふ、ふふっ……もう、本当にあんたたちは」


 ぎゅーっと二人してモカを抱きしめ、三人で優しいハグの交換をする。

 モカのおかげで昨日からのお泊まり会はあった。改めてお礼代わりのハグだ。良い友達を持ててよかった。


「――ありがと。由梨、香理菜。これからもよろしくね」

「えへへー☆よろしくねー!!」

「ふふふ、こちらこそよろしくねー」


 体温を分け合って、にこりと笑みを交わして緩くハイタッチをしてからその場を後にした。

 香理菜とラテは大学方面の由梨と反対側に行くので、上がったテンションのままハイタッチして別れた。何故かラテまで混じってきておかしかった。楽しかったからいいか。


 そうして、電車に乗り、駅に着いてしばらく歩いて、家の近くまで到着した。


 事前連絡をしても良いかと思ったが、エイラは知っているしサプライズも悪くないと何も言わず帰ってきた。


 マンションの前に立つ、不審者が一人。


「ええ……」


 つい声を漏らしてしまう。完全に不審者だった。

 遠目でもわかる豪奢な巻き髪に、白のマスクとサングラス。つばの広い帽子で隠し切れない髪が風に靡いている。腰まで届く巻き髪は美しいが、全身を包むふわっふわなドレスが場違い過ぎた。プリンセススカートと大きめのサングラス&マスクが致命的に合っていない。


 不審者は不審者でも、お忍びの概念を間違えたお姫様な不審者だった。


 ここは見なかったフリをして、さも一般通過美少女ですよという風を装って行こう。

 マンションを見上げて深窓の令嬢ならぬドレスの不審者な女性をこっそり眺め――。


「――あれ?」


 疑問の声をこぼす。

 脳裏に過るキーワード。"巻き髪""リボン""赤毛"。


 ふわっふわなホワイトドレスは秋の橙色を取り入れ、キュッと締まった腰元に花柄のラインが入っている。肩や手首までしっかりと布で覆われ、あしらわれたフリルが満開の花を思わせる。数段に分かれて足首まで伸びるスカートはふんわり広がり、風が吹くたびにひらひらと花弁を舞わせるがごとく柔らかく躍る。


 少し近づき、斜め前から女性を見て気づいた。

 ドレスの女の髪、特に左側か。大きな房が垂れ、赤のリボンで結ばれていた。ゆるゆると巻かれた髪に混じるその一房だけが目立つようにリボンで留められ、どう見ても大人な外見に少女性を醸し出している。


 胸は大きい。優理が見てきた女性の中でもかなり大きい。こう、全身むちむちっとしていて……簡潔に、エロい。エッチだった。エッチなのにドレスのシルエットは美しく、芸術性も感じる。これが芸術エロ。すごい。エッチだ……。


 煩悩は一度横に置いておくとして、三つのキーワードについてである。

 今より一週間ほど前、月報酬百万円に釣られた優理は毎月の習慣としてエロボイスチャットをしていた。相手は名家出身起業成功者の大金持ち、八乃院はちのいん灯華とうかであった。


 "わたくし、旦那様とエッチしたくて探しに行きます。赤いリボンに赤毛の巻き髪でお会いしとうございます"


 とかそんなことを言っていた気がする。

 目の前の不審者はどうだろう。


 巻き髪に、巨乳に、赤毛混じりの髪に、エッチな体型に、赤いリボンに、むちむちしていてエロイ。だめだ。無限に煩悩が湧いてくる。エロスが過ぎる。


「?……――――っ」


 見つめていたら目が合った。サングラス越しだが目は合っているように思える。

 途端に、変な動きで固まって慌てたのか数歩後ろに下がる。同時にバランスを崩し。


「いた――くない……?」

「――あっぶないですね!」

「!?!?!?」


 咄嗟に動いていた優理が女性を支える。

 不審者とはいえ、もしかしたら知り合い(ネット経由)かもしれない相手だ。手助けもしたくなる。


 走り込んで支えたため、微妙に正面から抱き留めるような形になってしまった。少女漫画ほど顔の距離は近くないが、色々とわかるものもある。


 匂いは金木犀。優理は大好きだ。愛していると言ってもいい。シャンプーか香水か知らないが、チョイスが神過ぎる。好感度は百倍だ。

 服越しの感触は柔らかい。柔らかい&柔らかい。もっちりむっちり。むにゅんもにゅん。モカ家でココの頬を触った時とは違うもっちり感があった。あっちは可愛い。こっちはエロイ。


 肉感の柔らかさに加え、聞き覚えのあるゆうるりとした女性らしさの強いおっとり声が耳に優しい。可愛らしいお姉さんボイスだ。


 声でやはりと思う。この人、もしかしなくても灯華ではないか。


「し」

「し?」

「~~!!!」

「えっ、ちょ」

「だ、だだだだ大丈夫でございます!!!ししし、し、失礼致しましたぁぁぁあああああ!!!」

「え……ええ……」


 ひゅるりと、金木犀の香りを置いて風のように去って行った。

 あのスカートでよくそんな走れるなと思うほど綺麗なフォームで全力疾走していく。遠くで止まっていた車にさささっと乗り込み、即座に出発して消えてしまった。


「…………」


 あの不審者が灯華だと仮定して、だ。

 なぜあんな動揺する。ネットではもう本当に、喘ぎ声たっぷりにえちえちなやり取りをしているというのに、ちょっと話しただけでそうなるか?それもこちらは由梨の女声のままだ。


「……家入るか」


 考えてもしょうがないので、なかったことにしてマンションに入る。


 エントランスホールを抜け、エレベーターに乗り、先ほどの灯華らしき女性のbigバストを思い出しながら部屋の鍵を開ける。


「ただいまー」


 瞬間、身体に弱い衝撃が走る。同時に伝わる体温と柔らかさと甘爽やかな香り。視界に揺れた銀糸の髪が重力に沿って落ちていく。


「……え、っと」


 ぎゅうぎゅうと無言で抱きしめられ、両手の置き場に困って目前の少女――アヤメの背に回す。こういう時、抱きしめ返せないヘタレにはならない優理だ。しっかりと抱きしめ、感触的に男性のアレがコレしてやばいかと思いつつも、徐々に強まる抱擁の力に苦しくなってくる。


「うぐぐ、アヤメぐるじいー」

「ぁ、ユ、ユーリ!!!死んだら嫌です!!」

「いや死なないから!」


 急に離されてほっとして、でも胸の柔らかさとか体温の心地良さとかがなくなって寂しくもある。複雑だ。


 グッと顔を寄せてくる美少女に言葉を返し、ひとまず洗面所へ行く。

 手洗いうがいをして、誤認機能をオフにして着替えて、一通り済ませてリビングへ。洗面所の入口で待機していたアヤメの頭を撫でながら、留守番功労者である客人の下へ向かった。


 なぜかクッションに正座している客人――リアラは柔らかな微笑を口元に湛えていた。


「ただいま、リアラさん」

「おかえりなさい、優理君」

「はいはいっ!ユーリ!おかえりなさい!」

「アヤメにはさっきも言ったでしょ。ただいま、アヤメ」

「えへへー」


 引っ付いてくるアヤメをそのままにして、床に座って足を伸ばす。

 帰ってきた。……帰ってきたかぁ。


「あー……疲れたー」

「ユーリユーリユーリー。えへへー、ユーリの匂いがしますっ」

「んー、アヤメはアヤメだねぇ」

「えへへぇ」


 子犬のように纏わり付く美少女をあやし、撫で、できるだけ身体の一部が触れてこないよう意識する。あとこちらの一部も向こうに触れないようポジションを調整した。健全な男子だもの。しょうがないよね。


 ぐでんと床に倒れ、クッションに頭を乗せてリアラを見る。優しい微笑みが優理に向けられていた。


 その実、アヤメへの嫉妬と羨望、優理への安堵と愛情と不安と思慕、現状への不満と葛藤、さらには今ならもうちょっとほんの一歩踏み出せば、良い感じに抱きしめてもらえるんじゃないか?と大いなる野望に期待を上乗せして、複雑怪奇な内心をしていた。が、そんな狂人めいた乙女の思考など優理に読み取れるわけなく。


「――優理君。お疲れですね」

「ええ、はい。たった一日ですけど……色々あったんですよ」

「ふふ、楽しかったですか?」

「はい。わかります?」

「はい。憑き物が落ちたような、晴れやかな顔をしています」

「あはは。そうですね。全部は話せませんけど、お話したいことたくさんあるんですよ。リアラさんたち、お昼はまだですか?」

「まだですよ。優理君を待っていました」

「えへへー。ユーリと一緒にご飯食べたくて待っていましたっ。私とリアラも一日だけでいっぱいあったんですよ!ですよね!リアラ!!」

「ふふっ、はい。私たちもお話しましょうか。まだ途中ですが――私とアヤメちゃんの、旅の記録を」

「え、はい……」


 当たり前に気取った台詞を吐くリアラに微妙な返事しかできない優理だった。

 我に返り赤面するリアラと、ころころ笑って楽しく嬉しそうなアヤメと、自分の居場所に帰ってきた感覚に頬を緩める優理と。


 二つの一日をすべて知り完璧に記録しているエイラを交えて、お昼ご飯を作って食べながら賑やかな時間を過ごしていく。


 優理の同居生活は、まだまだ始まったばかりだった。





――Tips――


「傘宮優理の理性」

傘宮優理は前世持ちの童貞である。

取り立てて理性が強いわけではなく、童貞であるため女性との接触にも免疫はない。しかし銀髪藍眼の美少女アヤメからは結構な身体的接触を受けており、そのたびに肉体は素直な反応をしていた。上手く腰を引き、上手く姿勢を整え、上手く位置をずらし、上手く隠して誤魔化していた。優理の並々ならぬ努力が窺える同居生活ではあるが、普通にAIのエイラにはバレている。またアヤメ当人にもある程度バレている。アヤメは男性の生理反応について浅い知識しかないので、優理が教えてくれるまで素直に待とうと思っている。それよりくっついた時の温もりが好きで満足している。

優理の理性は自身の生理反応を誤魔化すことに費やされ、また適度なストレス解消行為によりリセットされている。次に精子回収を行う時、量がやたら多くていろんな想像を膨らませるリアラがいたりいなかったりするかもしれない。





あとがき

フォロー感想☆等ありがとうございます。

まだの方は☆☆☆たくさん入れていただけるととても喜びます。よろしくお願いします。


これにて二章は終わりです。

全然お話進んでいないように見えて、日常回(一章まるまる日常話)として関係値はちゃんと上がっているのでお話は進んでいます。あとやっと灯華さんが優理の生活に入ってきます。

三章もよろしくお願いいたします。

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