八乃院灯華という女1

 九月も終わり、瞬く間に時は過ぎて十月を迎えた。

 十月初週、七日土曜日のことである。


 この二週間ほど、優理の身の回りに変化はなかった。

 本当に何もなかった。


 モカの家にお泊まりする話は香理菜との予定合わせに時間がかかり来週の土曜日となった。

 朔瀬との寿司デートは先週の予定が仕事の都合で明日になった。

 アヤメとの電話は気づいたら毎日しているが、のほほんと平和な話ばかりをしている。

 配信はほぼ毎日熟し、意味のない雑談やエッチなゲームをするいつも通りのもの。

 隣の旦那様のエロボイスなりきりチャットは今日の十九時に一人話す予定が入っている。

 エロ侍従の新作は今月末に発売予定だ。まだ収録はしていない。

 

 今日から先、多くのイベントが控えているためそれまでの準備期間だったとも言える。

 お泊まりやらデートやらは期待値高く緊張もするし備える必要もあるが、今はそれより大事なことがある。


 そう、なりきりチャットだ。



▼あなたのための夢見チャット▼


八乃院灯華:旦那様旦那様、今日はわたくし、旦那様と「甘えてくる妹にドキドキしちゃった兄と妹のイチャラブ愛し愛されエッチ」がしとうございます!

隣の旦那様:……灯華さん、今日もキマってますね。

八乃院灯華:うふふ、そう褒めないでくださいな。わたくし、旦那様に褒められると濡れてしまいます……。

隣の旦那様:知っています。あと褒めてないです。

八乃院灯華:わかっていても、濡れてしまうのが女心というものなのです。旦那様、はしたない女を許してくださいますか?

隣の旦那様:許すも何も僕の許可はいらないでしょう。もちろん受けて立ちますよ。灯華さんが満足される兄を演じてみせます。

八乃院灯華:うふふ、嬉しゅうございます。ええ、ええ。わたくしも旦那様の求める世界一の妹になってみせます。





 今日のチャット相手――灯華とのチャットログである。


 八乃院はちのいん灯華とうか

 優理が幾度となく隣の旦那様としてエロボイスチャットを交わしてきた相手である。本来なら一度でGood byeと手を振るところだが、この女は違った。


 ――百万円。

 もちろん日本円における百万円である。しかも税別。


 八乃院灯華という女は、一度の通話に百万払うと言ってきたのだ。

 基本一通話三万円で統一していたところに、まさかの百万円だ。三万円ですら高いと思っていた優理だが、金持ちは次元が違った。


 百万円の時点でおかしいが、灯華のおかしなところは税別・・という部分にもあった。


 当然だが一定以上の収入を持つ優理は既に扶養から外れている。

 男だからといって税金の免除があるわけではない。男性の自立を促すための真っ当な社会システムである。


 さておき、灯華は所得税や住民税の分を百万円に加えて切り上げの百三十万円を一度の通話で振り込んできていた。正直桁が大き過ぎて意味が分からなかった。


 通話である。

 ほんの数時間、下手したら一時間で終わる通話なのだ。それに対して百三十万円とは、いくら優理でも相手の正気を疑う。


 既に振り込まれてしまったものを返金しようと、相手の説得を試みた。この時ばかりは隣の旦那様としての仮面も外れ、前世の真っ当な社会人が色濃く顔を出していた。


 しかし、灯華も灯華でしたたかなものだった。

 自身の職業、年収、月間支出、貯金、総資産、さらには年齢住所家族構成将来設計までと、あらゆる情報を暴露し優理を丸め込んだ。


 結果、"八乃院灯華と月一通話で百三十万円なら問題ないか"と思わされてしまった。後になって頭を悩ませてももうだめだった。


 何せ灯華の話によれば、彼女自身が政府上層や高級官僚とも繋がりのある名家出身だと言う。本当か嘘かはわからないが、もし本当ならチャットサイトを通じてとはいえ、位置情報を特定されてもおかしくない。


 セキュリティあるし大丈夫っしょ!わはは!と思えないのがこの世界の怖いところだ。数少ない男性を狙ったネット犯罪は多い。それこそ前世の比ではないほど、そういったインターネッツな技術は進歩している。具体的にはエッチなブラウザゲームに登場するキャラクターを自分のPCのホーム画面に登場させ会話することができる。自立AI搭載キャラってすごい。でもほとんど男キャラなの終わってる。


 お金持ちの金に目が眩んだ優理は、まんまと灯華の誘惑(山吹色)にハマり今に至る。

 通話を始めて、既に一年以上が経過している。優理のリアルネット問わない女性関係で言えば、朔瀬に次ぐ古参だ。


 そんな、親しいのか親しくないのか曖昧な関係の灯華は、本日兄妹プレイをご所望だった。


 パソコンの前に座り、深呼吸して気持ちを整える。

 相手が話し慣れた灯華とはいえ、演技することには変わらない。しかも灯華は無駄に演技力が高いのだ。今回もやたら本物っぽい妹になりきってくることだろう。なりきりチャッターとして負けていられない。


「――灯華さん、聞こえていますか?」

『うふふ、聞こえておりますよ、お兄様』

「うん。ならよかったです。というかもうRPロールプレイ始めているんですか」

『ええ、ええ。せっかくのお兄様との逢瀬ですもの。お話しないと損でございましょう?お兄様もお早くしてくださいな』

「あぁ、うん。そうだね」


 マイクを付けた瞬間にRPが始まるのも灯華との通話でありがちだ。

 相変わらずぽやぽやしているのに芯のある声をしている。妹は妹でも、演じるのはしっかり者の大人妹らしい。



 ※ここからは音声のみのやり取りをお楽しみください。※



『お兄様、ほら。もっとわたくしの傍にいらして?ソファーの横、空けてありますよ』

「今行くよ……っと……え、近くない?」

『うふふ、そうでしょうか?お兄様がお嫌なら離れますが……』

「まあ嫌じゃないけど……」

『ならこのままでいましょう?ね、お兄様?』

「はいはい……はぁぁー」

『お兄様、お疲れですか?』

「いやまあ……そうだね。仕事から帰ったら……やっぱり疲れてるね。僕ってあんまり体力ある方じゃないからさ。灯華は……昔から元気だったね」

『元気なことにはちゃんと理由があります。わたくし、お兄様がいるから元気でいられるんです。お兄様から元気をいただいているから、ずっと元気でいられるんです』

「そうなの?……まさか妹に元気を吸い取られていたとは……」

『うふふ、その代わり、しっかりわたくしからも元気を分けていますからね。元気の交換です』

「それ、元に戻ってるだけじゃない?」

『いいえ。お兄様の元気をわたくしがいただくだけで、元気は十倍にも二十倍にもなるのです。溢れんばかりに満ちた元気をお返しするのですから、ただ元通りというわけではありませんよ?』

「そりゃあすごい……。はは、じゃあ昔から灯華が元気に走り回ってたのは、その循環のおかげだったのかな?」

『あら、ふふっ、そうかもしれません。ですがお兄様、幼い頃はお兄様も元気いっぱいだったのではありませんか?』

「ちっちゃい頃かー……そうだねぇ。そうだったかも。僕も灯華も、よく遊んでよく笑って、毎日のようにくたくたになって翌日はすぐ元気になってたかもね」

『ふふっ、そうですね。近所の公園で一緒に砂遊びして、かけっこして、かくれんぼして……。お兄様ったら、いっつもわたくしから逃げるんですもの。わたくしの方がちっちゃくて追いつけないのわかっているのに、まったく大人げない方でした』

「でもほら、最後にはちゃんと捕まってあげてたでしょ?僕の記憶だと、灯華は帰る時いっつも笑って僕の手ぎゅって掴みながら歩いてたよ」

『そうだったかもしれません……。お兄様、なんだかんだいつもわたくしのこと見てくださっていましたから。お兄様は、いつまでもお兄様ですね』

「そりゃあね。灯華は僕の妹で、僕は灯華の兄だから」

『こうして……手を繋ぐと、やっぱりお兄様はお兄様だなぁってわかるんです。大きくて、力強くて、すっごく温かい』

「灯華の手も、充分温かいよ」

『ふふ、そうではありませんよ。心の温かさです』

「あはは、わかってるよ。わかって言っただけ」

『もう……。ねえお兄様、わたくしたち、ずいぶんと大人になりましたね』

「そうだね。幼い頃の話から……もう二十年以上経ってるんだ。学校生活していたのもずいぶん昔のことみたいだ」

『お兄様は、どうでしたか?小学校、中学校、高校、大学。楽しかったですか?』

「んー?ふふ、何言ってるんだよ。灯華もほとんど一緒だったじゃん。僕が入ってるからってヒヨコみたいに付いてきて……最初は将来大丈夫かなぁと思ったものだけど、今じゃこんな美人さんになっちゃって仕事もバリバリできちゃう立派な大人だ。兄として鼻が高いね」

『も、もう。褒めないでくださいませっ。それよりほら、学校どうだったのですか?わたくしもほとんど一緒でしたけれど、一緒じゃない時もあったじゃないですか。お兄様、わたくしより一つ上なんですから』

「まあそうだね……それなりに楽しめたよ。勉強して、部活やって、友達と遊んで……けど、僕って男の子だからさ。やっぱり家に呼んでお泊まり会、みたいなのはできなかったよね。灯華は割と友達呼んでた方だったっけ?」

『お泊まり会は、あまりやらなかったかもしれませんね。お食事会やお茶会はありましたけれど、わたくしはその……人見知りしてしまって。今ではそうでもありませんが、当時はあまり積極的にご学友を呼ぶことはありませんでした』

「あー、そうだったかも。じゃあ僕ら、二人揃って全然家に人呼ばなかったのか。母さんも心配だったかな」

『ふふ、お母様は気にしておられませんよ。ずっとずぅーっと、昔も今もお兄様のことばかりです』

「おっと、その代わりに僕が灯華をたっくさん甘やかして愛してあげたから、母さんへの文句は言っちゃだめだよ。あれでも充分灯華のこと愛してるんだから」

『ん……わかっております。誕生日も季節ごとも、お忙しい中全部全部わたくしのためだけに時間使ってくれたことは覚えていますから。でも……』

「でも?」

『……お兄様に甘やかされて愛されて育ったせいで、わたくしは今でもお兄様にべったりな兄離れのできない妹になってしまいました』

「あ、あはは……まあ、そうかもね。二十歳過ぎた兄妹が、二人仲良くソファーに座って手を繋いでなんていないかもね」

『はい。……それに、こんなことなんて絶対……んぅ……ちゅ』

「……っぷぁ……灯華から急にキスなんて珍しいね」

『お嫌でしたか?』

「ううん、嫌じゃないよ。……灯華、もうちょっとする?」

『……はいっ』


『んん♡……ふぁぁ♡お兄様ぁ、っふふ、ふふふふ、んふふ♡』

「ん……どうしたのさ。急に笑い出して」

『ふふふ、いいえ。ただお兄様の顔がすっごく近くて、なんだか子供みたいな顔をされていてつい笑ってしまっただけです』

「そんなこと言ったって……灯華だって充分子供みたいな顔してたけど?」

『んぅ♡それはだって、お兄様が情熱的なキスをしてくださるから……♡』

「今もとろんと可愛い目してるのわかってる?」

『わかりませんよぉ。お兄様の意地悪っ』

「意地悪じゃないよ。ほら、目閉じて」

『ぁ♡はいっ……ちゅ♡……ん、お兄様の唇、熱いです』

「ドキドキしてるからかな」

『妹でドキドキするなんて……だめなお兄様です♪』

「ふふ、灯華だって……」

『ぁ♡』

「ずいぶんとドキドキしてるけど?」

『そ、それは……お兄様がぎゅーって抱きしめるからです……』

「それだけ?」

『えと……キスも、ドキドキします』

「他には?」

『……うぅ、言わないといけませんか?』

「うん。僕は灯華の胸触ってドキドキしてるよ」

『わたくしも……わたくしも、お兄様に……お、おっぱい触られて、ドキドキしています……♡』

「服の上から触っているだけなのに、どうしてこんなドキドキするんだろうね」

『わかりません……でも、お兄様に触れてもらえるのは嬉しいです』

「灯華……頬、熱いね」

『ん……はい、顔が熱いです』

「今度は、目開けたままでキスしようか」

『はい……♡』


「はぁ……ふぅ、ちょっとキスし過ぎて苦しい。休憩しよう」

『んぅ……ふあぁぁ……はぁぁぁ、お兄様とのキス、夢のようでした』

「夢みたいは僕のセリフだよ……あ、先に水飲ませてもらうね」

『ふふ、いくらでも飲んでくださいませ。お水は同じものを……お兄様、お兄様』

「んんー……ふぅ、生き返った。なになに。もしかして口移ししてほしいとか?」

『ど、どうしてお分かりになったのですか?』

「妹のことだもん。そりゃわかるさ。けど……あれだけキスしてまだしたい?」

『し、したいですっ』

「しょうがない妹だ。いいよ、じゃあ僕が口に含むから……ん、んー……」

『ん、ふ……ちゅ、ちゅ……ごく……んん、おいしいです♪』

「生温いだろうに……まあいいけどさ」

『お兄様ーっ』

「はいはい。まったく、甘えん坊な妹だ」

『えへへ……お兄様大好きです』

「僕も大好きだよ、灯華。……灯華、一つ聞いてもいい?」

『はい。なんでも聞いてください。なんでもお答えしますよ』

「ありがとう。灯華はさ、これからのこと考えてる?」

『これから、と言いますと?』

「僕たちさ、将来どうなるのかな」

『将来、ですか』

「うん。僕はさ、正直女の人と真剣に恋愛できると思えなくてさ」

『……わたくしとはこんなに愛し合っているのにですか?』

「そんな疑いの目で見ないでよ。灯華だからだよ。ずっと一緒に居て、ずっと一緒に生きて信頼を重ねてきた灯華だから、自然と愛し合えるんだ」

『嬉しいです……♡』

「あ、こら。人の手を股に持っていくんじゃない」

『あぁっ、お兄様のいけずぅー』

「お兄ちゃんが大事な話してる時に、勝手にオナニーするような妹に育てた覚えはありません」

『エッチな妹に育てたのはお兄様ですよ!』

「そうだっけ……」

『そうです』

「でも、先にエッチ持ち掛けてきたのは灯華だよね?」

『そ、そうだったかもしれません……』

「じゃあ僕がエッチな兄に育てられたのか……」

『じゃあエッチな妹でもしょうがないですね』

「しょうがなくないよ。今はお預け」

『あぅ♡デコピンはずるいです。おでこ痛いです』

「撫でてあげるから我慢しな」

『んぅ……』

「僕、灯華とならいつまでも永遠に、死ぬまで一緒に愛し合って生きていけると思うんだ」

『え……』

「灯華は?これから先、他の誰かじゃなくて僕と一緒に過ごすことを選んでくれる?」

『……もう、今さら何を言っているんですか。お兄様は本当にお兄様ですね』

「な、なんだよー。人が真剣に聞いてるのに」

『当たり前のことを聞かないでください。ずっとずーっと、わたくしはお兄様と一緒です。死が二人を別つまで……いいえ、わたくしより早くお兄様に死が訪れようとも、その死の果てにまた巡り合いお兄様を愛します。死ぬまで、よりも、いつまでもいつまでも永遠に……わたくしはお兄様を愛しています』

「……」

『……お兄様?』

「……まいったな。灯華、おいで」

『ええ、はい。もちろんで――ぁ♡』

「感動したり嬉しかったりと色々あるんだけど、こんな可愛い妹にそんなこと言われたら、いくら僕でももう我慢できないよ」

『お兄様ぁ♡わたくしも、お兄様と愛し合いたいですっ』

「うん……ベッド行こうか」

『はい♡――っ、お、お姫様抱っこ嬉しいですっ』

「ふふ、灯華が好きなの知ってるからね。行くよ」

『はいっ♡』


『ぁ、ぁぁ♡……おにぃ、さまぁ♡……ぎゅ、って――ぁあ♡』

「はぁぁぁ…………灯華はいつも、エッチの後はぎゅーってされるの好きだよね」

『は、ぃ♡…………はふぅ……まだ、どきどきしたまま、です……』

「そりゃ、ね……僕だってそうさ。そんなすぐ落ち着かないよ……」

『ん♡……こちらは、もう、可愛らしくなって、いますけれど……うふふ』

「……疲れてるからかな。灯華のおかげでリラックスしすぎて寝ちゃったんだろうね」

『えへへ……おにいさま、わたくしのためにいっぱい頑張ってくれました。いつもいつも、ありがとうございます』

「愛しい妹のため、だからね……」

『だいすきです、おにいさま……♡』

「僕も大好きだよ、灯華……」

『…………』

「…………」

『ふふ』

「はは」

『おにいさま』

「うん」

『今度、デートをしましょう』

「デート?」

『はい』

「僕、五感誤認させて出歩くよ?」

『もちろんです』

「特別なデートにならないよ?」

『構いません』

「いいよ。デートしようか」

『お兄様は、どこに行きたいですか?』

「どこだろうね……。綺麗な景色を見たいかな。高いところから、二人っきりで」

『ふふ、定番ですね。夜景の見えるレストランでしょうか』

「ポイントは二人っきりかな」

『なら、レストランではないかもしれません。貸切は違いますよね?』

「うん。もっと日常的なのがいいな」

『ホテルにでもお泊まりしますか?』

「ちょっと高いホテルならあるかも。いいね。楽しそうだ」

『あ、お兄様お兄様』

「うん。何か思いついた?」

『はいっ、夜の観覧車はどうでしょうか』

「おー。いいね。……そっか。そういうのもあるか。観覧車じゃなくても、プラネタリウムみたいなのでもいいんだ」

『素敵です。星空、見たいですね』

「ね。今見えるのは……灯華のおっぱいかな」

『も、もう。エッチなお兄様っ』

「ふふ、ごめんごめん。――そのうち、行こうか。観覧車も、プラネタリウムも」

『はい。わたくしとお兄様で、色々なところに行きましょう。街も、都市も、海も、山も、空も。いろんなところに、二人で行きましょう。これから先、長い時を過ごすわたくしたちとして』

「そっか……そうだね。短くともあと五十年は一緒なんだもんね」

『はいっ、ふふ、楽しい五十年間にしましょうね』

「うん。死が二人を別つまで?』

『いいえ、死がわたくしたちを引き離してからも、ずっと』

「愛してるよ、灯華」

『愛しています、お兄様』



 ☆





――Tips――


「隣の旦那様」

ある時、彗星のように現れたインターネットアンダーグラウンドの貴公子。

ただのなりきりチャットとしては異色な、本人確認や情報登録が必須となっている。

自称男であり、"どうせ女でしょー"と思っていた性欲旺盛な女性が雑にボイスチャットを始めたらまさかのリアル男で椅子から転げ落ちたとか。以降、誰かが"本物"と言い出し口コミで広がった。なりきりチャットと言う最初からアングラに位置する場所だったため、未だに知る人ぞ知る存在となっている。

いつ、どこで、誰が隣の旦那様となりきりチャットをしているのか。語るはネットの海の僅かなデータのみ。

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