好きでした。いいえ、大好きです。
蒼下日和
第1話
私っておかしいのかなと思い始めたのは、小学校6年生のとき。
ショートカットで、スタイルが良くて、大人っぽい顔立ちの女の子が転校してきたとき、私の胸は小さくときめいた。
やけに顔が熱くて、その子の前だとうまく話せない。
突拍子もないことを言い出して、よくその子のことを困らせていたと思う。
なのにその子に引っ付いて。おせっかいでウザい奴だと思われていたんじゃないかな。
その子とは連絡先の交換もせず、小学校を卒業した。
私は中学受験をして私立に通うことになったけど、その子は公立の学校に行くみたいだったから今では疎遠。
でも私立……しかも女子校に通うようになってから、私がおかしいともやもやしていた気持ちが明確なものだと気付いたんだ。
みなさま、もうお気付きでしょう?
そう。私は同じ学校に通う1人の女の子に恋をしています。
その女の子__
澄佳は静かで勉強ができる優等生タイプ。私たちのクラスにおちゃらけた人が多かったからか、澄佳はクラスの中でも浮いていた。
私の名前が
私は席が近くて同じ趣味を持つ
私がカッとなって莉奈を叩いちゃって、喧嘩別れしちゃった。
そんなとき、親身に話を聞いてくれたのが澄佳だった。
澄佳とは文化祭のときに同じ制作班で、少し仲良かった程度だったのに。
澄佳も友達と喧嘩した後だったから、傷の舐め合いだったのかもしれないけど。
そんなこんなで澄佳と仲良くなっていったんだ。アニメが好きっていう同じ趣味も持っていたし。
それからの5年間はずっと澄佳と一緒だった。
今も同じ大学に通っている。学部は私が教養学部、澄佳が文学部で違うけどね。
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