第73話 それも罪悪感?

 叫喚地獄。


 大叫喚地獄。


 あったぞ。


 延々とした下り坂を降りていくと、大叫喚地獄の入り口の洞穴を見つけた。

 空は相変わらず鳥もなく。風もなく。

 殺風景なところだ。


 そんな中に、洞穴が大口を開けている。

 妹はこんなところから、大叫喚地獄に再び戻って行ってしまった。


 罪悪感?


 そんなに大したものだろうか?

 確かに罪悪感は恐ろしいものだ。

 けれども、俺はどうしても妹を救いだしたかった。


 音星も来てくれているんだし。

 これは……ひっぱたいても妹を地獄から救いだしてみせる。


 あの世のことだ。


 後はあの世に任せてみようと思う。

 運が良ければ仏様が何とかしてくれるかもしれないからな!

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