第47話
周囲の高温で瞬く間に大汗を掻き出す。
俺は目を開けた。
火のついていない釜土がすぐそばにあった。
ここは叫喚地獄だ。
周辺からの悲鳴がけたたましい。
殺生に加えて、邪淫、飲酒と
「なあ? 音星?」
「はい?」
「ニャ―」
音星は例によって、目を瞑っていた。
シロもいつも通りだ。辺りに響き渡る悲鳴でも、警戒しているわけでもない。
「この下の大叫喚地獄はもっと酷いんだろうな……」
「……そうですね……」
「俺、なんだか罪人が可愛そうな気がする。仕方ないけど、……妹はこんなところにまで来たんだな……って……」
「……妹さん。見つかるといいですね」
そこで、俺は立って動く半透明な人型の魂を見つけた。
「あ!」
「ニャ―!!」
それは俺の妹だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます