18.【白ヤギさんに送った手紙は……】
眠気をぐっとこらえてケトルのスイッチを入れた。
心にぽっかり空いた虚無を、苛立ちだとか、悲しみだとかが埋めていく。
だって。なんで。こんなのひどい!
いくつかの夜を跨いで打ち切られてしまった会話の続きはない。白ヤギさんに送った手紙は、きっと食べられてしまった。きっと読んだのに、食べられてしまったのだ。
完全な足踏み状態。念を押すべきか、否か。即答しろと言われれば、答えは否だ。面倒くさいとも恥ずかしいとも思うから。
けれど、それでも、行方知れずの虚無感を抱えた私の足踏みにはおそらく重みがないから。恥ずかしくても足を進めた方が良いのだと思う。私自身のためを思うのなら。
ああ、でも。
でも。
「にしたって、こんなのはひどい!」
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