第6話
日が落ちるぎりぎりの刻、
「どうだった? こっちは四人始末した。そっちに向かった奴はまだいない。たぶん飯を喰ってからだろう」
「では、あそこで飯の支度をしている
侍大将は焚き火別に二人ずつ飯の支度をしている女を見つめていた。
「あいつらが固まることがあると思うか?」
「いや、たぶん無いだろうな。あれはわざとだろう。あれで攻められたときに人質が出来る訳だ。中にもいるみたいだしなぁ」
「どのみち
「
攻撃開始の合図だ。
そのまま【すとり】と崩れ落ちる
これは当然計画に入っていた。一番の懸念は檻の中の女達の悲鳴だ。これが上がる前にどれだけの
「んあ、なんだ・・・・・・ぁ」
「きゃぁぁぁぁぁぁぁー」
女の一人がついに声を上げた。一気に立ち上がる
洞窟から出てきた
「
大音声が響く。
鎧を着ていないこと、相手が一人だったことがそのような統率の取れない行動を引き起こしていた。慌てて制止しようとする者がいる。
それも
(さあて、どれくらい斬れるかな)
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突然の襲撃に対応できない
「らぁ、何事じゃぃ!!!」
洞窟から鎧を着けた数人の男達が出てくる。出てきた男達は倒れ伏す仲間を見て唖然とした表情を作っていた。
それを見逃す
相手が弓を構える前に腕を斬りつける。振り抜いた太刀は肉に絡まることも無く深い傷を負わせた。慌てて得物を構える
「ええぃ、何をしておるかぁ!!!」
でかい髭面の男が周りを押しのけ現れる。男は
「何もんじゃい!」
身体もでかければ声もでかい。
(しまった・・・・・・)
その場にいた全ての者が目を見開く。
それは
油断、呆気に取られていた者達は反応が遅く、すぐに距離を詰められ斬り捨てられてゆく。
「ええぃ、一旦距離を取れ!!!」
「外の連中はどうした!!」
大声で怒鳴る頭領。
その時、
「主の仲間は全員死んだぜ」
洞窟の外から【にやり】と笑う
「五十はいたのが全滅・・・・・・だと?」
信じられないといった表情を浮かべる頭領とその手下。
「女達は無事か?」
「まあ、無事なのは無事なんだがよ。俺を見たら全員気を
とりあえず溜息をつく
「どうする? 死ぬまでやるか? それとも大人しく
「どのみち殺されるのが分かっているんだ。けりを付けようぜ」
そのまま
ゆっくりと進んでくる切っ先を目で追いながら、回避する方法を考えていた
「油断するんじゃねぇよ」
にやりと笑う
「「おおおおおおおお」」
両者の咆吼が響き太刀が交錯する。
徐々に押し込まれてゆく
小さな音が静寂の中響いた。
次の瞬間、
返り血を浴びないように飛びすさる狛。
「なんだよ・・・・・・、その太・・・・・・刀は」
それが
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