第2話
私の
私は今、
しかも私は元の姿ではない。造られたときは長い
さて、今回は何故私がこのような名前になったのかをお教えしよう。時は戦国、
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「
六角家の重臣である
自分が持つ
「ああ、良いですよ。いつになさいますか? 今日の昼は所用があって今夜以降になりますが・・・・・・」
「今日はわたくしの部屋に詰めておりますので夕刻までにご連絡を」
そう返事を返すと了解の旨の返事が返る。
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夕刻近くになり使いの者がやってくる。
今回は声を掛けた者、その他に数名が自らの秘蔵の物を持って訪れるということだ。
最近は茶道具にもはまっている。
「うん、今回の集まりは期待できそうだ」
ほぼまっすぐに伸びた刃紋。何者でも斬ってしまいそうな
実に美しい。この二尺五寸の太刀は
何度か他の物と交換したい、また金を詰まれたこともある。正直買った時よりも多い金を詰まれたこともあった。主家や他国の大名も接触してくることがある。それでも私は頑なに断っていた。
最近は誰も、何も言って来なくなった。ただ先程のように【見せて欲しい】と言ってくるだけだ。
正直面倒になることもあるが、それはそれ、相手方も心得た物で自分の家にある様々な物を持ってくるようになった。
そう考えながら夕刻、その日の処理を終えて私は集まりのある家へと向かった。
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「本日はようこそおいで下さいました」
先程話しかけてきた武士の家へ着くと丁寧に迎え入れられた。先に食事を取り、それから鑑賞を始めるようだ。
「
先程の武士がにこりと笑う。
既に食事の準備は済んでおり、後は
「申し訳ない。浅井といつ戦が起こってもおかしくはないのでな」
それはその場の者、皆が承知している話だ。それに三好家との戦もある。軍務を調整する者達は
六角家の者達はかなり忙しいのだ。
私が到着してすぐに焼き物が出てくる。全員で出てきた食事を摘まんでいると一人の者が質問をしてきた。剛勇で有名な侍大将だ。
「そういえば狛殿。その
何気ない質問。
これに食事の場は【しん】と静まりかえった。誰もが返事を待つ。そうこの質問をしたのはこの者が初めてだった。
「ああ、これでは何も斬った事は無いなぁ」
そう、どれだけ美しくても
「そうか、まだ
なにやら期待するかのような侍大将の目。
暫くして一人の者が声を上げた。
「・・・・・・すばらしい。実にすばらしい物だ」
その言葉に全員がまた話し始める。それは青江の太刀を褒める言葉だった。
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