第40話 『苦しめてごめん・・』
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「信じてもらえないかもしれないけど、根米と付き合った覚えは俺にはない。
ただ、大人の関係はあった。
裏切ってたことはすまない。
今のいままで知らなかったわけだが、俺に隙があって友里との連絡手段が絶たれてたというわけだ。
面目もないよ。
友里にすごく迷惑かけてしまったし、嫌な思いをさせた。
ほんとにごめん」
皇紀はそう言うと頭を垂れた。
「その根米って人に皇紀も振り回されたんだね。
なんかすごい人だよね、その人。
なりふり構わないっていうか……いろいろとビックリすることだらけで。
その人とは別れたの……かな?
だから私に嫌がらせの知らせがあったんでしょうね」
「な、堕胎したのにどうして今妊婦さんなんだ?」
「私、子供を失くしてすごく悲しかった。
産みたかった、あなたと私の宝もの。
でもお腹からいなくなっちゃって。
毎日メソメソしてた。
そしたらね、俊哉くんが見かねて子供をあげるよって言ってくれたの」
「幼馴染の小倉俊哉のこと?」
「身体を壊して死にそうだった時に助けてくれたの」
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