可愛いアイドル先輩がすぐ脱ぐ

桜井正宗

第1話 アイドル先輩、脱ぐ

「黒井くん、このポーズどうかな」


 誰もいない教室。

 先輩は下着姿で、俺を誘惑した。

 白石しらいし は、人気アイドルに所属する美少女。同じ高校に通う三年の先輩だ。


 スレンダーで程よい肉付き。

 芸術的なボディラインを強調して俺に見せつけてくる。


「ハッキリ言って……エロすぎま――早く着替えてください!」


 俺は冷静に言葉を返した。

 白石先輩は不服そうに俺の目の前に。

 なぜ歩み寄ってくる!?


 白い肌がまぶしくてたまらない。これで興奮するなとか無理だ。


 限界突破しそうな下半身の暴走を抑えつつ、俺は背を向けた。


「ちょっと、黒井くん。どうして見てくれないの! スマホで撮影してネットにアップしてちょうだい」


 なんて要求をされ、俺はビックリした。


「なにを言うんですか!? ネットにアップとか、そんなのダメです!」

「大丈夫だよ。下着姿までだし、稼げるよ?」

「か、稼げるって……先輩の体を全世界に垂れ流して稼げと!?」

「いいよ、黒井くんなら」

「ダメです。白石先輩は……その現役アイドルじゃないですか。大問題ですよ! 文春砲くらいますよ!?」


 そう、リスクが高すぎる。

 ていうか女子高生のハダカをネットにアップしたら俺が逮捕されるってーの!


「じゃあ、水着ならいいでしょ。グラビアで」

「どうしても折れないんですね」

「うん、黒井くんに稼いで欲しいから」


 俺に稼いで欲しいって言われてもなぁ。

 確かに、他のヤツに比べたら動画編集の技術とかあるけどさ。


「先輩、お金に困っているんです?」

「アイドルで稼いでいるお金は、全部親の懐だから……」

「そ、そうなんですか!?」

「だからね、おこづかいが欲しいの」


 そういう理由か。

 けど、白石先輩を撮影できるとか夢のようだ。そもそも、現役アイドルと関われていること時代が奇跡。

 思えば、俺が一週間前に先輩のスマホを拾ったことから始まったんだ――。

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