第11話 勇気がない自分は殺せない

まだ、牢屋に結ばれていた…



「言わなきゃなんだけども…」


私は、悩みを抱えている。


キプトは、きっと覚えていない。顔も名前も。



彼女の初恋の相手が、誰なのか。

彼女は何故殺し屋になったのか。


「私は、知ってるよ。」

「ん?何が?」


そこで突然、現実に引き戻された。

「ウギャァァァあああ…近い近い‼︎」


死ぬかと思った。心臓が…爆音を立てている。


「一応同居だよ?そんなになんないでよ」


と、目を逸らすのも、可愛いかった。


「終わったから、手錠外すね。」



嫌な予感が…



「せいっ」



予感は的中し、キプトは素手で鋼鉄の手錠を破壊した。



「人多かったから時間かかっちゃったよ〜…あれ?」


もう、無理痛い


「どうしたの⁉︎」


「手錠の欠片が…」


「が…?」


当たった…




そうして私は、再び現実から切り取られた。

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