第1話 おっぱいが足りない!!
新しいクラスにも慣れて、桜も散り、だんだんと暑さを感じる様にもなってきた。今日は朝から雲ひとつない空だ。俺は家を出て歩いて学校へ向かう。
俺の通う学校は、東京都立大岩山中等教育学校という都内でも有数の進学校だ。
中学生の頃の俺は、こんな学校に入れる学力では無かったものの、隣の家のめぐみに勉強を教えてもらい、何とかギリギリ合格したのだ。
当時Fカップだっためぐみのおっぱいを揉めばどんな辛い勉強だって頑張ることが出来た。おっぱいこそが俺の癒しなのだ。
しかし、そんな俺に危機が生じていた。
それは……
『もう一週間もおっぱいを揉んでいないのだ!』
普段であれば、毎朝俺の家の玄関でおっぱいを揉ませてくれるめぐみであったが、ここ一週間は何故か家に来てくれなかったので、おっぱいを揉むことが出来なかった。
そのせいで、俺は授業に全く集中できないし、ご飯は少ししか喉を通らず、歩いている時は何もない場所でよく転ぶようになってしまった。
俺の三大欲求である、食欲・睡眠欲・おっぱい欲のうちの一つが欠けているのだ。
このままでは、まともな高校生活を送れなくなってしまう。
そうして、何度か躓きながらやっとの思いで自分の教室について、自分の席に座る。
俺の席はいわゆる主人公席というやつで、窓から外の校庭がよく見える。
そして、俺の席の対角に位置する席には、めぐみが座っていた。
流石は学校一の美少女と称されるだけはあり、めぐみの席の周りには沢山の男女が群がっていた。
俺はその人の隙間から何とかめぐみのおっぱいを拝めないかと、その人の群れを眺める。
すると、俺の後ろから足音が聞こえて、唐突に頭を殴られる。
「おい、立川!瀬戸川さんのこと見過ぎだろ!」
「そうだよ、おっぱい見て何が悪いんだ」
その相手は、西森であった。西森とは去年も同じクラスで、俺の隣の席だ。サッカー部ではあるものの、何だか俺と気が合う。
ちなみに、俺からめぐみに学校では話しかけないようにお願いしているので、西森も俺とめぐみの関係は知らない。もしバレたら俺の学校生活は平穏は無くなってしまうだろう。
西森は朝練終わりで、運動着から制服に着替え始めながら言う。
「なぁ立川……気持ちは分かるけど、そんなに人の胸を見るもんじゃないぞ……ましてはあの瀬戸川さんのを……」
「見るだけタダなんだから良いだろ……」
「……立川は相変わらずだな……」
そして、着替えを終わらせた西森は、運動着を入れた袋を机の横のフックかけて、席に座る。
「それにしても最近、立川元気ないよな……大丈夫か?」
「まぁ何というか、おっぱいが足りてなくてな……」
「はぁ……心配した俺が馬鹿だったよ……」
と、西森は呆れた顔をする。
すると、チャイムと同時に担任の教師が教室にやってきて、ホームルームが始まった。
ここからはいつもの通りだ。
授業を受けて、10分間の休憩兼移動時間の後、また授業を受ける。
その間、隙があればめぐみのおっぱいを見て、おっぱい成分を摂取しようと思ったが、やはり揉まなければこのおっぱい欲は満たされない。
ましては、おっぱいを見ているだけでは、まるでお腹が空いているのにステーキの写真を見せられるかのようで、これは飯テロならぬおっぱいテロである。
俺は、全く授業に集中できないまま、気づけばいつの間にか放課後になっていた。
手すりを持ちながら丁寧に階段を降りて、学校を出る。今日は数少ない友人達が全員部活なので、一人で帰らざるを得ない。
ふとスマホを見ると父から、『今日は大事な話があるから、早く帰宅する。颯太も家にいる様に。』とのメッセージが来ていた。
普段父からメッセージが来ることなどほぼ無いのに、父が早く帰宅するほどの大事な話があると言われ、俺は疑問に思う。しかし、LINEで言えるような話では無いからこう言っているのであろう。俺は『了解』とだけ返して、急いで帰ることにした。
家に着くと、そこには帰宅したばかりのスーツ姿の父と、正装をした母がリビングを整理整頓していた。
「ただいま、父さん……ってどうしたの?部屋の片付けなんかして……?」
「おぉ颯太、お帰り。今からお客さんが来るからな。制服のままそこに座って待っていなさい」
そして、父に言われた通りにリビングの椅子に座る。いつものリビングのはずが、何だか異様な雰囲気が漂っていて緊張が走る。
一通りリビングも片付いたかという時、家のインターホンが鳴る。
父親が玄関まで行き、来客を迎えに行く。廊下から足音が聞こえ、リビングのドアが開く。
すると、聞き馴染みのある
「お邪魔します〜」
という声と共に、めぐみとその母親がやって来た。
めぐみの家は母子家庭なので、これで立川家と瀬戸川家の全員が揃ったこととなる。
めぐみは、学校終わりでいつもの制服姿であったが、ここ一週間近寄っていないので、その大きなおっぱいを揉みたい衝動に駆られる。
ただ、家族の前でおっぱいを揉むわけにはいかない。俺は必死に我慢する。
「どうぞ、どうぞこちらにお座りください。」
「ありがとうございます」
そして瀬戸川家と、立川家が対面するように椅子へ着席する。
俺は、めぐみのおっぱいから目を離して顔を見る。
その表情は、緊張と期待が入り混じったようなものであった。
まず、最初口を開いたのはめぐみの母さんだ。
「どうも、お久しぶり〜颯太くん大きくなったわね〜」
「あ、お久しぶりです。で、今日のお話というのは……?」
「それはね……めぐみの話なんだけど……」
そう言うと、めぐみの母さんは真剣な眼差しで俺のことを見つめる。
「颯太くん……うちのめぐみと結婚して貰えないかな?」
「ふぇ……?結婚……!?」
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