触れていたい、そのぬくもりに
ももいくれあ
第1話
手を繋いでいた。
それは、とてもあったかかった。
なぜか急に息苦しさをおぼえて、
心呼吸して、上を向いて、
優しい手のひらが苦しくて、
途中でスッと離してしまった。
また、ぎゅーっとにぎりかえしてきて、
あったかくて、
ほっとした。
息苦しさとあったかさの狭間で、
朝まで揺れ動くシーソーのように、
ボクはボクであり続けた。
いつの間にか眠っていた。
あったかい手は、まだ今も繋いだままだ。
触れていたい、そのぬくもりに ももいくれあ @Kureamomoi
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