第7話「闇の内情」

生きても死んでも

やり過ごしても

ただ募る無力感

生きるために言葉を精査し

円満に死ぬために、情を結ぶ


それが如何に滑稽かと

あまりに用意周到過ぎる

無意味なカリキュラムがあり

生きる以上、空気に目を通し

状況を察する他なく


ただ死にぞこなった呼吸が

淡白に希望や愛を求めるから

生きる以上、期待するから

絶望を覚えてしまう


ああ、本当にバカな世界

バカな俺

もう全てに悪態をついて

投げ出して

めちゃくちゃにしてやろうと思うが


それで得た虚無感が

ただの滑稽な八つ当たりでしかないと悟り

子供じみた発想だと自身を戒めた


だが生きるために

殺すことを覚えるのが

こんなにも不条理なのかと

こんなにも平然と殺人感情が抱けるのだと


人の底知れない闇が見えたようで

僕はまた今日も


空想を隔て

殺さないように死なないようにと

ただ息を吐いた。

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