第5話「命知らず」
この人生という
幻を
ただ僕は掴めず
散々と繰り返す反吐みたいな毎日
どうせ死ぬからと
生きる事に取り合わず
ただ死にたいと
訳もなく考える
きっと僕は世界に嫌われている
だから死にたいと思ってしまう
生きたからって
救われる訳じゃない
むしろ死ぬ方が楽な事だってあるはずだ
だから死にたい
この痛烈な世界から逃げたい
ただ死にたい
もう僕は無駄だと悟った
無駄だと感じた
世界において
弱者は死ぬしかない
だって死は忘れるためにあるんだ
だからさよなら
死ぬんだ
本当に死ぬんだ
ああ、最後までろくな事なかったな
ただ泣いて、吐いて、
泥まみれで
滑稽だった
それでも今日まで生きた事に
偉かったと凄かったと思った
じゃあさよなら
僕は灰になって
綿毛のように
昇っていく
君は生きるといい
僕とはもうお別れだ
それじゃあな。
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