何度も

まだ遅くないと叫ぶなりお前は

私をかき抱いて祈って立たせて

希望を夢見させる

本当は振り払ってしまいたいよ

何もかもを捨ててしまった私に

何もかもは遅いのだ

ああだがどうしてこの足は

震えながらに立とうとするのか

みじめったらしく泣き喚いても

お前は私を笑わない

挫けた足が痛むのがわからないのか

立ちたくないのになぜ立つ

立たずにいられないのか

踠かずにいられないのか

どうしてまだ生きているんだ

怒りがおさまらないんだ

身体が千切れそうなんだ私は

私は

……まだ遅くないと叫ぶなりお前は

私をかき抱いて祈って立たせて

希望を夢見させる

私はそれに腹が立って

まんまとそこを

立ち上がる

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る