閑話1.労働は万病のもと
「労働は万病のもとだ」
「働くから心も体も疲れるんだ。働かなければずっと元気でいられる」
「働かなきゃ食えないだろ」
「ふんっ。
「どっちがバカだア?」
そして、こうしてふたりが食ってかかるのも初めてではない。チーターとバッファローが
まあ、うーちゃんは言い出したら聞かない。
「じゃ、今日は私と狩りに行こっか」
「やった! やっぱり
あの娘の中で、狩りは遊びに分類されている。
「早よ行け」
しっしっ、と手を振るえーちゃんに見送られて、ふたりで狩りへと向かった。
その日、私たちは大きな鹿を仕留めることができた。走り回って獲物を狩ることができたホクホク顔のうーちゃんと丁寧に解体し、一番美味しいところを確保して、食べきれない分は他の食べ物と交換しようと提案した。
夜空の下、皆で焚火を囲んでバーベキューをしている時、うーちゃんは自分の手に収まったお金を不思議そうに眺めていた。
「――労働?」
「うーちゃんこれ美味しいねッ!!」
「――――――――うんっ!」
噛むほどに幸せが溢れる肉の塊をお腹に収めると、労働やお金のことなどどうでも良くなったうーちゃんは
細かいことを気にしないところが、この
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