<100万PV感謝!>付き合ったらバッドエンドになるゲームの護衛騎士として転生したのに、ヒロインの王女様たちが俺を離してくれない。

黒野マル

プロローグ  既成事実を作られた

付き合ったらバッドエンドになるゲームに転生してしまった。


王国は滅び、主人公は政治争いに巻き込まれて粛清しゅくせいされ、ヒロインたちは自決する。


だから、ケイニスはバッドエンドを避けようと、護衛騎士をやめて田舎に帰ろうと、あらゆる手段を尽くしてきた。


なのに。



「ふふっ………ふっ」

「………………」

「あら、起きましたか、ケイニス?いえ……」



なんで、彼の隣にはお腹を撫でさすっている第3王女のヒロインがいて。


なんで、彼らは同じベッドで同じ布団を被っているのだろう?


ぐるぐる回る頭の中に釘を刺すように、第3王女――――イブニアは言う。



「パ~~パ?」

「……………ぐへっ」



その言葉に、ケイニスは文字通り泡を吹いて倒れてしまった。


ケイニス・デスカール。第3王女の護衛騎士。


王国最強の剣士であり、若干19歳でソードマスターの境地にたどり着いた不世出の英雄は。



「これからぜ~~ったい、私からは逃げられませんからね?」



どうやら、夢見ていたスローライフは送れないらしい。

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