北海道侵攻

ポテト大尉

プロローグ

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予兆があった。

中国や北朝鮮が度重なる

挑発行為を繰り返していた。


ロシアも艦隊を北海道付近に停泊させ、

実弾を用いた軍事訓練を行っていた。

米軍やCIAも侵攻の兆しあり。としていた。


そのため陸海空を含む

3自衛隊に警戒行動を取らせた。


海自には海上警備行動を発令した。

陸自には北海道に駐屯する

第7師団を北方に移動させた。

空自には偵察行動を頻繁に行わせていた。


更に米軍も行動を起こしてくれた。

太平洋艦隊をわざわざ北方まで移動させた。

米軍は必要ならば支援の用意がある。

としていた。


だがいつ仕掛けてくるかは分からなかった。

その為陣地を構築しようにも出来なかった。

そんな日だった。


ロシア国籍の爆撃機が領空侵犯を行った。

空自はいつも通り

スクランブルとして対処した。


しかし爆撃機は従わなかった。

空自機は警告射撃を行った。

しかし効果が無かった。


強制着陸も出来なかった。

結果として札幌が爆撃された。

官民問わず数千の被害が出た。


命令さえあれば攻撃前に迎撃が出来た。

だが現行法がそれを許さなかった。

結局撃墜出来たのは攻撃を受けてからだった。


爆撃を合図にロシア北方艦隊が動き出した。

大艦隊を差し向けた。

海保を退避させ、海自に任せた。


戦後初となる武力行使命令が下り、

現場は戦闘に陥った。

制海権を握るための戦いが始まった。


結果は海自側が勝利を収めた。

北方艦隊は艦隊の半分を喪失し、

撤退して行った。


問題はここからだった。

北海道に侵攻をかけてきた。


強襲上陸では無かった。

輸送機による空挺作戦だった。

よって泥沼の戦いとなった。


幸いにも一部地域が占領されたものの、

結果としてロシア空挺部隊は

包囲されてしまい、

殲滅ないし、降伏した。


その後強襲上陸を仕掛けてきた。

海自がある程度戦力を削ってくれていたが

最終的には陸自が迎撃する事となった。


水際防衛作戦は戦略的に失敗した。

だがこれは作戦であった。


頃合を見て防衛部隊はある程度まで

撤退を行い、

戦力を再集結させ、

防衛ラインで迎撃する手筈となっていた。


北海道の半分を一時期は占領されたが、

増援部隊の派遣、米軍の介入などあって、

北海道を奪還出来た。


ロシアとの講和も無事成立し、

北方四島も奪還することに成功した。


更にロシアと90年はお互いに敵対しない

(ロシアが敵対行動や同盟国に圧や武力行使を行った場合はこれを破棄できる。)条約を結んだ。


ロシアが仕掛けた戦争は最終的に

日本のロシアとの

問題を解決する糸口となった。


だが自衛官や民間人が

多数亡くなってしまった。


日本は防衛に成功したものの、

結果として多数の被害を被ったことは

否めない。


我々はこの教訓を胸に、復興させていく。

武力には負けないことを

世界に示せた1例として。

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