我楽多奇想曲

城嶋ガジュマル

《序曲》

《序曲》

 ふたつの旋律は重なり、響き合う。

 そして鏡写しの音激を打ち消し合う。


 すぐ隣の不協和音に怯えて、“自分”を鳴らすのをやめないで。


 “あなた”は雑音か?

 “わたし”は騒音か?


 違うはずだろう!

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