ペース落として師走
第140話 光る君へ 45話 はばたき
とうとう45話になりましたが、2回見るのが続いています。それでもやはり一度目のインパクトには勝てない。そんな回でした。
冒頭のオープニングシーンを見損ねたので、2回目に見たのですが、なんとおなじみ4人が前回の道長の望月の歌の解釈を口々に言っていたのがおもしろかったです。
一番距離の遠いというか義理の兄である俊賢が今につながる解釈を言う一方で、幼馴染たちは「そこまで考えてない」と言わんばかりの解釈も、距離の差が見えて面白いなと。
そしてとうとう終わってしまいましたね『源氏物語』。あれだけの年数と枚数を書き上げたのですから、ああもなるだろうなというのと、一度は光る君が亡くなった段階で終わるのかと思ったら、続きを書き始めたことで、さらに「本当の終わり」と筆や硯をしまっていくシーンが印象的でした。
賢子ちゃんも出仕して、自分の役目が終わり時代にバトンタッチをするまひろに対して、道長のバトンタッチをしているようでまだまだ実験握っているあたりが、お父さんをほうふつとさせます。それでも彼は家の存続を第一にではない、と言い切れるのだろうか。
そんなことを考えていましたが、あっけない出家の決断に、取り付く島もない倫子さまの切なさ。でも彼女はしっかり家を作っていて、赤染衛門とのやり取りはグッときました。そして猫ちゃんも登場。彼女こそ、家の主人とやはり感じます。
とすると、結構今作の道長は浮草のような感じなのかもしれないですね。重しになっていたまひろが去ることで、現世にとどめておくものが切れてしまう。もう少し時代が下ると出家も方便的なものになってくる印象がありましたが、あそこまで出家を拒む奥さんや、見守る子供たちの表情から、多分今の感覚とは違うんだろうなと。
そんな中でやはり何よりも、一番印象に残ったのはまひろと道長の別れのシーン。まひろの強さをここぞというところで発揮する。そうだよね、あなたはそれを口にしてしまうんだよね、と思いながら、見事な別れの物語に、なんだかこういうのって今までの大河であったかな?(全部見てないけれど)と感じました。
よく出会いと別れと言いますが、別れの物語をこんな風に描くこともできるのかと。別れの物語。なんだかいいなと。書いてみたいなと思いました。
それにしても、ここあたりで終わっても大丈夫だと? というか続きどうなるのか? と思ったら、大宰府までまひろが足を延ばす、最後の旅の話になっていくなんて。
どこまでも頑固なキャラクターによって、お父さんが「思い立ったら聞かぬ娘であった、好きにするが良い」と言って送り出してしまうキャラクターがもうここでは出来上がっているんだなぁと改めて。
残り4話で旅に出て、最後の3話がもうどうなってしまうのか。刀伊の入寇も次回予告で出てきましたが、このままききょうさんや道長たちとは再開せず終わるのか。
一回一回、何事もなく無事予定通り放映してくれることを願います。
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