第65話 『たまごのはなし』しおたにまみこ

 「僕、たまごです」

 と、髪を切った子供が嬉しそうに鏡に向かっていった。


 それ以来、たまご作品を欲しがるようになり、今日買った絵本が『たまごのはなし』。


 しおたにまみこさんは、『さかなくん』で出会ってから、ほかの絵本を買おうか悩んでいた。


 というのも、ちょっとシュールなので、子どもが読まないかもなぁ? と手にとってもレジまで到達しないまま、なんども本屋で持ち帰るチャンスを待っていた。


 今回「卵の絵本ないの?」と言われて、改めていろいろ検索した結果、一番面白そうだったのがこちらの『たまごのはなし』


 案の定、というのか。想像の斜め上をいった。そしてなんと! 子どもに渡したら夢中で読んでいた。「おもしろかった!」だそうです。


 以前買った『さかなくん』は、地上の小学校に水槽とゴムをつけて通うさかなくんの物語。


 ちょっとわが子をほうふつとさせるなと思いながら、絵の雰囲気もカラフルで、とっつきやすいと思います。大手町の丸善で絵本グッズコーナーがあり、さかなくんグッズも買い込んだりしました。


 『たまごのはなし』はもうちょっと年齢が上になるのかな? 面白さが多分小学生の中学年以上になってからだなぁと感じます。


 でもこれを読んで「面白い」といったのであれば、子どもなりにメンタル面ではそれなりにちゃんと成長しているなと。


 そしてこのたまごの様子が、なんというかちょっと不登校をしている子どもの姿と被るのです。


 少しだけインタビューを読んでみたところ、作者さんがニート時代があって、ゴロゴロするだけの日々、それもちょっと飽きた、なんてまさにうちの子。


 大人にも刺さる絵本作家さんの一人だなと思います。


 

参考:

しおたにまみこ「たまごのはなし」イラッとする絵本が人気の理由

https://www.yomiuri.co.jp/otekomachi/20230828-OYT8T50125/


ニート状態から絵本作家に しおたにまみこさんが描くシュールな世界

https://www.asahi.com/articles/ASR5H7F9FR58UKJH00B.html

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