第29話 サイベリアン専門の猫カフェ その1

 五月の連休最終日。ふらりと一人で出かけたのは、猫カフェでした。ストレスのたまりまくったゴールデンウィーク最終日。猫だ、もう猫しかない……。そんな気持ちで予約をしたのは、サイベリアン専門の猫カフェ。


 猫カフェはたまーにいくのですが、ほぼストレス最終段階です。香りやら食べ物やら、映画や展示会やらと自分の中にあるストレス発散をやりつくし、それでも寝れない気分が晴れないとき、動物の癒しってすごいなと思います。


 そして猫カフェっていろんな種類があるなぁと。普通? と言っていいのかわかりませんが、通常イメージする猫カフェはだいたいいろんな種類の猫がいます。


 複数の猫種がいるところもあれば、ミックスやの元野良猫たち=保護猫を主体にしているカフェもあるとか。さらに今は福祉施設で保護猫保護犬のカフェをやりながら、障害のある方が働ける場所を提供しているところもあるようです。


 猫カフェと一言で言っても、かなり幅広いですね。


 そんな中、なぜにサイベリアンかというと、アレルギーフリーと言われている猫の種類の一つです。他にもいくつかあるようですが、日本で現状手に入りやすい猫種だとサイベリアンが一番多いのかなと思います。


 猫アレルギーは唾液などに含まれていると言われていて、サイベリアンはその数値が各段に低いとか。とはいえ、猫は犬に比べると出会う場所が限られています。


 そこで猫カフェなのですが、ほかの種類がいないサイベリアン専門の猫カフェがインスタで紹介されていて、これは気になる! と行ってみました。


 そう、何を隠そう猫アレルギー持ちの私にとって、猫カフェは居たくても長くいられない場所の一つです。だいたい一時間くらいすると鼻がもやもやしてきます。でもこれでも各段にマシになりました。


 アレルギーは年齢や体調でも変わるようで、二十代のころは三十分もいるとくしゃみ鼻水状態でしたが、今の猫カフェはどこもそこまでひどくはなりません。ひどくなる場合は別のアレルギー……『ダニ』の存在がはっきりとわかります……。


 そう、いつの間にか私のアレルギーは変化して、猫よりダニのほうが強く出るようになっていました。あと大豆。昔からなんとなく舌がピリピリするなぁと思っていたのは生醤油で、お豆腐も冷ややっこは苦手でした。まさかアレルギーがあるとは思わず……。


 火を通せば基本大きな問題はないのですが、数年前にうっかりソイプロテインを購入してしまい、一杯飲んで気持ち悪くなって寝込みまして、その後これは検査してみようとやってもらったところ、自分のアレルギーが変わっていることに気が付いたのでした。


 そんなわけで猫アレルギーも今はそれほど強くはないもののゼロではない。猫を飼っている夫の実家に行くと、30分ほどでしんどくなって寝込みます。医者からは「アレルゲンに近づかないのが一番」と言われていますが、猫アレルギーよりダニアレルギーとは言えない……。


 言えないけれど猫と戯れたい私は、意を決してサイベリアン専門の猫カフェに行ってみたのでした。


 長くなってしまったので、続きます。


 

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