第26話 梶原正二さんのひな人形

 どうしても書きたかったひな人形の話。


 2月の下旬に「一人で出かけたい!」という限界から、ふらふらと銀座へ行きました。ここに来ればきっと何かいいものと出会えるはず。あわよくば、購入もできる。そんな場所が銀座です。


 こういう時、三越よりも松屋というのが個人的にあるのですが、今回も松屋で正解でした。ちょうど名匠市がやっていたのです。


第二回 伝統的工芸品祭「銀座名匠市」開催(会場:松屋銀座)

https://kougeihin.jp/external/20240223/


 日本全国津々浦々からやってきた見た目も値段も麗しい伝統工芸士さんたちの作品がずらっと並んだこの会場。脳から何か出たなと分かるほど、体が反応しまくりでした。


 我ながら、素晴らしい逸品を定期的に摂取しないと生きられない体だなと思います。禁断症状が出るので、家にも数点気に入った小物などを置いていますが、新たな出会いほどワクワクすることはありません。


 そして今回も出会いました。素晴らしいひな人形と。博多人形の梶原正二さん。


梶原博多人形工房

https://www.hakata-kajiwara.com/


 この中の、下記ページにある「花の宴」という作品が、この日の私の一押しとなりました。お値段は……丸がいっぱいついていて、即決できる勇気はなく……。


 それでもとにかく素晴らしい作品で、写真で見るより本物が本当によかった……。店頭に立たれていた方が、ご本人もご存じということで、いろいろなことを教えていただきました。


 他にもいっぱいあったのですが、どーしてもこの「花の宴」がすばらしくて、ため息をつき、後ろ髪をひかれまくって帰ってきてはしばらくURLのページを眺め、いつかこの方の同じものとはいかないまでも、立体的な髪まで描かれたひな人形が欲しいなぁと、そう心に決意しながら帰路に就いたのでした。


 やはり実物に勝るものはなく、このときめきなどと軽々しく言えないような邂逅が人生を豊かにしてくれると、そんな風にしみじみと心豊かにさせてもらう時間がやはり自分には必要なんだなと、再確認もした日でした。


「花の宴」

https://www.hakata-kajiwara.com/gallery/hina/

(ページ中ほど)

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