鳥居の先に見つけた世界

桜もち

第1話 ー黒い物体と鳥居ー


いつもの通学路。


「今日も平和な1日だったなー。」


中学2年に上がった私は勉強して帰るを繰り返す何も変わらない日常、1人で帰る道に飽きていたのかもしれない…。


決まってこの時間は通学路にある

駄菓子屋さんに小さい子供たちで溢れ

周りが賑やかな人がよく歩いている通だった。見渡すと


「なんで誰もいないのかな?駄菓子屋さんはシャッターも閉じてないし、子供たちもおじさんもいない…いつもと同じ帰り道のはずなのにどうして周りに人が見当たらないの…」


そう思っていると右から照らす夕日が

今日は、やけに眩しくいつもより少し不気味な赤オレンジ色のような色に見えて

周りに誰一人もいない事がより一層

心をざわつかせていた。


するとその眩しい夕日の日差しから

黒くて猫みたいな、それよりも少し大きく見える黒い物体がものすごいスピードでこちらの方に走って来るのだ。

目を細めそれを見つめてみる。


「んー?何あの黒いの!動物!?猫!?なんだろう・・・なんかこっちに近づいて来るような・・・うわぁー!!!」


ものすごい突風が吹きあれ

目の前を通り過ぎ左の方へ一直線にかけていく黒い物体を目で追いかけて振り返ると

そこには今までに見た事のない

あれは神社だろうか?とてつもなく長い階段の頂上には鳥居が見えた。


「何、あれ、こんな場所あるはずないのに。」


なぜ、あるはずもない場所が突然現れ自分に見えているのか謎が深まるままその場所へと体が勝手に動いていた。

階段の先にある鳥居がとても気になり

私は少しの恐怖が混ざるざわざわした感覚に怖気付いているにも関わらず好奇心で胸が高鳴りあの長い階段を上ってみる事にしたのだった。

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