第81話 絶望と共に這い寄るもの

エルーガ、グランメルドは捕虜の処理のためその場に残り、クリシェと黒の百人隊のみがやや急ぎ足で北東へ。

森を抜けて竜の顎――南部に展開するノーザンの天幕へと向かった。


「……流石です。もう到着とは」


ノーザンは心の底からといった調子で、現れたクリシェを見た。

赤毛を掻き上げ、そして百人隊の一人が担いでいる袋に目をやる。


「ええ、難しくない相手、簡単でした。始末が少し悪かったですが」

「……始末?」


袋を解き、中から現れたのは衰弱したアウルゴルンだった。

右腕はなく、包帯を根元からきつく巻かれ、体は衣服を身につけるのみ。


「あろうことか降伏後に反抗を。クリシェの隊員一人が死んで、ハゲワシ……ああ、ダグラ百人隊長も刺されて大怪我です」

「……なるほど」


ノーザンは眉をひそめた。

猿ぐつわを噛まされ、縛り上げられ衰弱している。

捕虜虐待というべき状態であったが、理由は察することが出来た。

体にアザが見えないのは温情だろう。


聖霊協約は軍としての命令行動は縛るものの、その他は良心に委ねられた部分が多い。

捕らえた捕虜を私刑で殺し、衰弱死や自殺として報告をあげることなどよくあることだ。


「明確な聖霊協約違反です。見せるだけで良いかと考えていたのですが、考えが変わりました。明日、見せしめに処刑をしようと思います」

「……お気持ちはわかります。しかし、あまり賛成はできませんね」


言うであろう言葉は理解していた。

聖霊協約違反は死罪が適用されるものの、だからと言ってこちら一方の言い分で将軍を処刑となると向こうの心証を悪くするだろう。

逆にあちらの必死の抵抗を招きかねない。


「クリシェなりにメリットとデメリットを考えた上、です。……先日、クリシェが行なった遅延行動は竜の顎にいる兵士の記憶にしっかりと残っているように感じましたから」


その顔に怒りは見えなかった。

少女は時折、感情のない何かのように無機質な人形へと変わる。

ノーザンは顎に手を当て、眉を顰める。


「マルケルス軍にあった竜の顎からの増援……相手はクリシェに怯えて、捕虜の状態から逃げ出すものまで出るような兵士達です。クリシェに怯えているなら好都合。もっともっと、とことんまで怖がらせてやればよいと思ったのです。……敵兵士がクリシェに反抗する気がなくなるまで」


微笑はどこまでも冷たい温度を伴っていた。


「そこで丁度、この男を使おうと。王国将軍の立場にありながら聖霊協約に違反した以上、どちらにせよ処刑です。最高指揮官の立場にありながら聖霊協約に違反した場合、刑罰は基本的に車裂き――クリシェはそれを敵兵の前で見せてやろうと」

「理解は出来ます、が……とはいえやはり、今後のためを思うなら私としては止めたいところです。クリシェ様はこの先長く王国を守っていくべき方――名前に傷がつく」

「それも踏まえてです。クリシェはどちらにせよ嫌われていますから、役割としてはこのほうが良いのではないかと」

「……役割?」


はい、とクリシェは頷きアウルゴルンに目をやった。

猿ぐつわをされ俯せにされてはいるが、話は全て聞こえているだろう。


「反抗の原因はクリシェを甘く見たためです。クリシェを殺せるだなんてお馬鹿な勘違いをしたせいで、これはクリシェの大事な部下に傷をつけてしまったわけですね。思うに、これは由々しき事態です。軍の目的を考えるならば」

「……軍の目的とはまた、難しいことを仰る」

「いえ、簡単ですよ。軍というものは敵を恐れさせ、そして無用な争いを起こさせないようにするべきもの。――暴力を背景にした恐怖によって、相手を強制的に従わせるもの」


――それが軍の本質でしょう?

アウルゴルンを見る目が細められる。

人ではなく、虫か何かを見るように。


「戦いは上々に終わらせることが出来ましたが、それに失敗してしまったためにこれのようなお馬鹿さんを生んでしまいました。だから今一度見直すべきというわけですね」


ノーザンは難しい顔で顎に手を当て、考え込む。

確かにそれは間違いではない。

強大な暴力による支配を確立し、そしてそれを保有することによって無用な戦を避ける。

敵を恐れさせ、躊躇わせる。

クリシェの言葉にはある程度の理があった。


「見せしめとしてこれを目の前で無惨に殺してやり、降伏を促す。結果として無用な流血は抑えることが出来、クリシェ達は危険を最小限に残る敵対者を始末することが出来る。降伏した捕虜の反抗もこれである程度抑えることが出来るでしょう。今後はそういう方向でやろうと思うのです」

「今後?」

「クリシェがそうやって怯えさせていけば、セレネも今よりずっと安心です。クリシェがとっても怖いと敵に思わせれば思わせるほど、無用な戦いは避けられて、被害無く戦いを終えられる。クリシェはどう思われても気にしませんし、クリシェ自身も無駄なことをしないで済む。いいことずくめです」


残虐な手段で敵を殺し、絶大なる恐怖によって戦う前から降伏させる。

そうした者は過去いくつも例があった。

古に竜の下で交わされたとされる聖霊協約によって、戦争に規律が設けられるまでは。


一面を見るならば悪くはない。

事実として彼女は既に恐れられている。

そして戦いが続けばどちらにせよ、彼女の異常と言うべき力とその性格からその数は増えていくことは間違いない。

問題は反逆であるが、彼女を嫌うものはあっても彼女を敵に回そうと考える愚かものはそういないだろう。いたとしても、それで彼女が殺されるとは思えない。


「ファレン軍団長はなんと?」

「ちょっと迷ってましたが、クリシェがそう思うのならと」

「……そうですか」


敬愛するボーガンの養女。

彼女をそのように仕立て上げるというのはいくらか迷いがある。

セレネも決して快くは思うまい。


とはいえ、どちらにせよ彼女が軍という組織で人の敬意を勝ち取る名将となることは難しいだろう。


『料理や家事を好み、平和を愛し、クリシェは優しい娘だ。しかし知っての通り少し人とは変わっていて……軍人として考えるならあまりに出来すぎている。セレネに後を継がせることに不安はないが、クリシェを表に立たせることにはその辺りが少し、気に掛かる』


彼女に設立途中であった参謀の教育へボーガンが進ませたのは、彼女のそうした性格を見ての面もある。

人とは明らかに異なった歪な才覚――人を無意識に恐れさせるものがあるのだ、彼女は。


ここで止めたとて、戦が続き彼女がそこにあるならば、いずれは避けられぬこと。

感情と論理を天秤に掛け、ノーザンは嘆息し頷く。

ボーガン亡き今、綺麗事を言える状況ではあるまい。

今後の戦いを考えるならば、少しでも損耗は減らしておきたい。

ノーザンは論理を優先して答えた。


「わかりました。……セレネ様に何を言われるかと思えば、胃が痛いですね」

「……クリシェが後でちゃんとお話を。でもやっぱり、こうするのが一番だと思います。クリシェは早く全部終わって欲しいですから」


仮に首尾良くいったとして、今後数年、あるいは十数年、この内乱で疲弊した王国を中心に周囲は騒がしくなるだろう。

だからこそ早期に決着をつけ、王国内を整える必要があった。


「……では、現状の仕掛けについてお話を。元々、クリシェ様の到着にあわせた作戦として考えていたのですが……」










「何をしてくるつもりか……」


竜の顎を防衛する老将ゲルツ=ヴィリングは真白になった長い顎髭を弄び、山嶺の砦で呟く。

クリシェの『見せしめ』の際には丁度北――クリシュタンド側の視察に向かっていたため、おおよそでしか話は知らない。

しかし兵が強い怯えを見せていることはわかった。


それから彼等は攻撃の手を中断し、不気味な沈黙を保っている。

それが余計に、兵の恐怖を煽っていた。

戦いの最中であれば間近に迫る死の恐怖と、それが生み出す興奮によって抑えられる感情。

だが沈黙の中ではゆっくりと、兵の心を蝕んでくる。


クリシェ=クリシュタンドの異常さについては既に了解している。

勝利のために山すら焼く冷徹さ。そしてその圧倒的な実力。

山狩りで被害にあった者の内には、ゲルツが信を置く大隊長も存在していた。

一騎当千と言わぬまでも、一騎当百に値する、そういう武人だ。

山に慣れ、兵の信頼に厚いそんな大隊長であればこそ山狩りを任せ――しかし話では忌み子クリシェの前に一合打ち合うことなく首を刈られて死んだという。


尋常のものではない。

その後人海戦術を行なったものの、それは高々百人程度を前に戦力の逐次投入にしかならず、各個撃破されるという事態を招いた。

彼女、そして麾下の黒塗りは山という地形において絶大なる力を発揮する。


それがここに現れたという報告は、ゲルツの苦悩を膨れあがらせた。


――降伏。

そんな言葉が脳裏をよぎる。


アウルゴルン=ヒルキントスは忌み子の前にいとも容易く打ち破られた。

老将ゲルツは彼が無能であるなどと思ってはいない。

王国四方を守る将軍はそれぞれが、彼からすれば怪物の如き者達であった。

無能などはいない。

ゲルツは非凡な才を持っているわけではなかったが、経験により多くを知る。


戦は兵と兵の戦いである以上に、将と将の頭脳と克己心を比べるものであった。

時に数万、数十万に及ぶ命の責任を一手に握り締め、極度の重圧の中で決断しなければならず、そこでの些細な言葉、些細な甘えが勝敗を決し、勝敗を不可逆のものとする。


その中で無数の勝利を勝ち取ってきた将軍達。

それ故彼等は王国の四方を任される。

自分の能力を疑うゲルツであればこそ、彼等の異常さは誰より知っていた。


そしてそれを、容易に討ち取ってみせるクリシェの異常さを。


既に気付いていた。

拮抗した戦いが出来ている――だがそう思い込まされていただけだ。

北のセレネ=クリシュタンド、南のノーザン=ヴェルライヒ。

敵将二人はクリシェ=クリシュタンドの到着を待っていただけ。

アウルゴルン=ヒルキントスを相手に彼女の勝利を疑わず、だからこそ積極的攻勢に出ずこちらを疲弊させ、ただ時間を稼いでいたのだ。


そこまでの信頼を覚えられるクリシェ=クリシュタンドとは一体どれほどの怪物なのか。

自分の矮小な物差しで測れるなどとは思わない。

王弟殿下が英雄ボーガンを討ち損じていれば、先日の戦いは敗北していただろう。

黒獅子と迅雷――怪物同士の拮抗した戦いに割って入った異物は、容易くその天秤を狂わせた。


「……夜の前に軽く肉を食わせてやれ。兵の士気が心配だ。これまで切り詰めていたが、多少贅沢させて構わん」

「は!」

「……ヴィリング将軍」


伝令が走り、茶色い髪の若い副官は恐る恐るといった調子で口を開いた。

若いが頭が回る。経験こそ未熟ではあるが、いずれは良い将軍になるだろう。

副官ルーベンスは迷うような顔で、視線を惑わせる。


ゲルツは笑った。


「言ってみたまえ。副官はどのような発言も許される。副官は時に将軍を諌め、時に奮い立たせ、剣となり腕となることを求められる役割だ」


努めて優しい口調で告げる。

ゲルツは部下に偉ぶることをよしとはしない。


「……は。現在の状況――包囲され、増援もなく、兵の士気はもはや籠城を続けられる状態にない。このままでは敗北は必至でしょう。私は……降伏をなさるべきだと考えます」

「……うむ」


妥当な意見であった。

ここにある大多数は彼の意見に同意するだろう。

側にいた伝令も、従兵も、その顔に緊張を走らせている。


「君の役目はそうしたものだ、ルーベンス君。副官は常に上官の暴走を止め、理性的な判断を求める。……では解囲を試みるという選択に関してはどう考える?」

「……南が妥当でしょう。北に逃げ延びても溺れて死ぬだけです。僅かな希望を目指すのならば南――日暮れと共に行動をすれば多少王都、王弟殿下の所へは逃げ延びることはできるかもしれません。敵が奇襲を考えているのであれば、隙間を抜ける可能性は存在します」

「……素晴らしい判断だ。だが、敵はヴェルライヒ将軍。当然ながらこの状況、こちらの解囲突破を想定する。不可能だ」


意見を求め、否定され。

ルーベンスは困惑を浮かべてゲルツを見た。

ゲルツは笑う。


「今後のため、良いことを教えよう。基本的戦術は蛮族を相手にするのでなければ、敵味方全てが知っていて当然の大前提だ。解囲という奇襲的一撃によって突破を図るのであれば、相手の想像を上回らねばならない。それなく上手くいくのは敵が無能であった場合でしかない。敵の無能を信じて行動することは愚かなことだよ」

「……はい」

「従兵、酒を」


ゲルツは思いついたように、ああ、と付け加えた。


「ここにいる皆にも一杯くれてやれ」


そう告げると椅子に腰掛け、ルーベンスに座るよう示した。

ルーベンスは神妙な顔で頷き、座る。

テーブルには酒杯が二つ、それぞれに酒が注がれる。


「敵を上回る些細な一手、これを常に想像するのだ。それは相手の虚を突くための運動であったり、書物に書かれていない戦術であったり様々であるが……わかるかね?」

「はい」


ゲルツは酒杯を持ち上げ、ルーベンスもそれに倣う。


「先日の戦は――セレネ=クリシュタンド率いる左翼に目を向けさせ、クリシェ=クリシュタンドは崖上から精鋭と共に飛び降りた。これが私が想像もしない一手だな。結果として敵軽装歩兵が精強なる第二軍団と合流――あのまま行けばそれで勝敗は決していただろう。兵を率いる者は、常にそうした相手の意識を抜く手段を考えなければならない」


――私の器では足りなかったがね、と寂しげに微笑む。


「兵力優越の状況であれば平押しで勝てるだろう。だが、大抵そうではない。そうであっても、決戦を選んだ以上相手は優越するこちらに勝つための策を設けていると考えるのは当然のこと。あらゆる目で、そうした観察を怠ることなく自分の目を鍛え上げなさい。君はまだ若く優秀だ。これから先時間もある。必ず私以上の指揮者になることだろう」

「……ヴィリング将軍は尊敬に値する、私が目指すべき誰よりご立派な将軍であります。そのようなことは仰らないでください」

「……ありがとう。君のような副官を持てて光栄だよ」


薄くルーベンスの目には涙が滲んでいた。

今何故、このような話をするのか、それを理解して。


「今夜で彼等は決着をつける気だろう。敗北は避けられまい。だからと言って戦わずに降伏しては、私はこれまで死んでいった兵達に会わせる顔がない。責任を取る者は必ず必要なのだ。わかるな?」


ルーベンスは答えられなかった。

ゲルツは優しげに笑う。


「私は前に出る。君には中央の全権を委ねる。……折を見て降伏を。攻め落とす気でいたならばいつでも敵はそれを選択できただろう。しかしここまで待ったということは兵力損失を危惧したからだ。見せしめも降伏を望んでのもの……どうあれ非道は行なうまい」

「……しかし」

「わかってほしいところだが。私はこのようなことで命令をせねばならんのかね?」


ルーベンスはしばらく答えに詰まり、しかし胸を張り、心臓を叩くように右手を当てた。

万感を込めた敬礼であった。


ゲルツは満足げに笑い、答礼する。

その顔は晴れやかだった。







――その日の夕刻、ミツクロニアの南側。

その裾にある衝立が燃え上がり、煙が巻き起こる。

ベルナイクで切り運んだ樹木は全て煙幕用のものであった。

水気の多い枝葉は火に多量の煙を生じさせる。


それはゆっくりと這うように、ミツクロニアの山肌を覆っていった。


「さて、そろそろ行きましょうか」


そして竜の顎――中央隘路。

クリシェは砦にもっとも近い場所へと移動し、自身の百人隊にそう告げる。


裾から上がってくる煙に、敵の意識は完全に南へと集中していることだろう。


「崖を降りるよりはずっと簡単なはずです。適当についてきてください。ミア」

「はい。第一班より順に。コリンツ兵長、荷物が多いですが頼みます」

「は。零すなよ、お前達」


一部の兵士が背中に担ぐのは油の入った壺であった。

崖を登り、山嶺の砦を焼き払う。

北――セレネのいるクリシュタンド軍に対する兵達にはそれで十分だろう。


「目的は一時的に砦を奪い、その旗を立てることです」


クリシェは旗に目をやり告げる。

三日月髑髏の旗であった。

稲穂を刈り取る鎌のように、鋭利な三日月はクリシェを示す。

そして切り離された首――死を示す虚ろな髑髏の横顔。

クリシェはエルーガを思い出して微笑を浮かべる。


先日出来上がったらしく、セレネからノーザンを経由してクリシェの下へ届けられた。

示威として旗の役割は大きい。

ミツクロニアの兵士達には見せしめの際この隊旗を見せつけているため、砦に立てられたこれを見れば、一目に誰が砦を落としたかを理解するだろう。


「将軍他、強そうな相手と遭遇した場合は必ず二班以上で。逃げられるなら逃げてください。クリシェがどうにかしますから。ハゲワシみたいに大怪我をしないでくださいね」

「はい。命を大事に、ですね」

「そうです。命は大事にしてもらわないといけません。兵員補充も大変ですから」

「ふふ、はい。了解であります」


ミアが少し楽しげに答える。ダグラが負傷してから、これがクリシェの口癖だった。

彼女の言葉は柔らかく、飾り気もなく、だからこそ真実味がある。

少なくとも彼等は、彼女の特別な部下として選ばれた事を今では何より幸運に思っていた。

誰とも言わず敬礼を送り、クリシェはそれを受けながら続ける。


「今回クリシェ達は少数、聖霊協約を気にすることはありません。どれだけ優位に立とうと安全確保を最優先、砦で捕虜はとりませんから気兼ねなく。敵が反抗の意志を見せずとも、逃げない限りは殺してください」


いつもの調子で――けれどどこか冷ややかに。


「そうやって全員殺せば、安心ですから」


クリシェは彼等にそう微笑んだ。

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