第55話 貴族

――誰よりも気高く、貴い存在。

王族は民衆の理想であり、そしてそれ相応の責務を担う。


疑問は覚えなかった。

覚える必要もないと考えた。

法を生み出し秩序を作る為政者――王族は誰にも縛られることなく、王国内で誰よりも自由な存在である。

自身は王国において誰より幸福な者の一人であると信じ、そしてその血に誇りを抱いていた。

知識を蓄え政治を学び、いつか父を、そして兄を支える存在となる。

仮に二人がいなくなるのであれば、自分が代わりに責務を果たそう。

そのためにただ努力し、そしてそのために誰より努力をした。

誰もが幸福を享受出来る、理想の王国のために、と。


知識を得る。そして新たな知識を探す。

王族たれと自身に望むが故に。

そしてそう、望まれるが故に。


そんな幼少を過ごす内に、見えなかったものが視界の端をちらつくようになった。

光り輝いて見えた全て――その視界の端をむしばんでくる何か。


忠臣であると考えていた者が、その実権力を追い求める俗物であり、自身に取り入り王位簒奪をそそのかす者であったこと。

民のためにどうか、と涙ながらに語っていた者が、その実単なる金の亡者であったこと。

いつからか言葉が言葉通りではなく、見せる顔は真実のものではないと知る。

誰もが建前の裏に本音を隠し、そして卑しき欲望を抱いていた。


ふと気付けばいつからか、目に映る全てが信用できなくなっていた。

それでも自身はそうなるまいと目を逸らす。

王家のしきたり。責務、役割。

ただ求められるまま努力し期待に応え、そしてそうであることを当然のものとして求められる。

理想として目指すべきものはいつの間にか義務となり、苦痛へと変化した。


――そうして過ごす内にふと気付く。

自分は自由などではなく、王家と名付けられた檻の中に飼われた何かなのだと。


右を見れど、左を見れど、誰かの欲望が複雑に絡み合う。

絡んだそれを解いて見せても、新たな檻が隙間を埋める。

向けられるのは敬意ではなく、新たな欲望であった。


王族は王家というシステムの単なる一部でしかなく。

そこに生まれたときから既に、自分に自由などはなかった。

そしてそれを知らずに、自分は踊っていただけなのだと。


憤慨し、落胆し。

それでも自身はかつて誉れと考えていた王族であった。

血とは繋がりであると同時に枷であり、呪いでもある。


逃げ場などなく、一生自分はそこにあり続けるしかないのだ。

そう気付いたときには全てがどうでもよくなった。


――切っ掛けは戯れだったのだろう。

飼っていた猫を、何の意味もなく殺してみた。

その猫は自身に懐いていたわけではない。

ただ、自分が餌をくれる都合の良い存在であったから、大人しくしていただけだ。


何が起きたのかもわからず敵意をむき出しに、暴れて死んだ猫の死体を眺めて、そして自分の手についた傷跡を眺めて、ああ、と気付く。

猫の最期、その目に映ったのは自身に突然敵意を向ける狂人であったのだろう。

これまでずっと可愛がってやってきた主人のことなど、すぐに忘れてしまったに違いない。

だから、こうして牙を剥いた。


少し悲しく、しかし、どこかすっきりとした。

人も獣も変わらない。

多少利口になっただけの、欲望に忠実なけだものであった。

与えれば飽きるまで快楽をむさぼり続ける、汚らわしいもの。


あらゆるものが馬鹿らしく思え、そして何の意味もなく殺された猫を見ながら笑った。

どうであれ、幸いあらゆる望みを叶える権力が自分にあり、そして相応の力を自分が持っていることに気付いたのだった。

それから少年はただ、生を楽しむためだけに生き、快楽を求め続けた。


飽きては次を、そうして貪る。

吹っ切れてみれば、何のこともない。

檻は檻でなくなっていた。


他人の欲望を、自分の欲望で塗りつぶす。

誰もが自身を恐れ媚びへつらった。

ここがけだものの世界であるならば、自分が誰より強く醜いけだものになれば良い。


だが、数え切れないほどの人間を遊び殺しているうちに、けだものでない存在が微かに混じることに気付いた。

いくら汚しても、穢れるもののない何か。

名に誓い、血に誓う貴き――尊きもの。


「――ラズラと言ったか?」

「はい、王弟殿下」

「お前は娼婦らしいな。金をもらうために名を汚して、誰とでも寝る。貴族の風上にも置けん。そんなにも金が欲しいか?」

「はい、王弟殿下。仰るとおりです」


長い赤毛を結い上げて、はしたなく胸元の開いたドレスに身を包む。

あるけだものたちの舞踏会に来た玩具の一人であった。


こうした玩具は大抵、話を聞いてやろうと閨に運ばれ、花を売らせ。

事が終わった後に、話は聞いてやっただろう、とそのまま外へと放り出される。

よほど気に入られるか、壊れるまではずっとそのままの生涯を送る。


あれは上物だと屑共に弄ばれ、笑われていた。

何をされても欠片の怒りも不快も見せず、ただ凜と立って微笑を浮かべ、自分を弄んだ男に頭を下げるのだという。


噂を聞いて興味を覚え、閨へと呼んだ。

その顔を見てみたくなったからだ。


「話してみるといい。聞いてやろう。無論金はやらんがな。遊んだ後はそのまま外へ放り出してやる。お前はいつものように、事が済んだら頭を下げてそのまま帰るといい」

「はい、王弟殿下」


女は淡々と事情を説明した。

商売の失敗で身を崩した貴族など腐るほどいる。

そうしたよくある話の一つであった。

面白味もない単なる悲劇。


だが、何度も繰り返したであろう説明をすらすらと告げる姿には、何一つ負の感情を見いだせなかった。

今からただ弄ばれて帰るだけ。

そのことに悲嘆するでも、諦めを見せるわけでもなく、目にはしっかりと力が宿る。


美しい女であった。

その心を揺さぶるように、笑いながら告げる。


「どうにも、お前には妹がいるらしいな。そちらだけなら助けてやろう。……ただし、お前は殺す。指先から切り落とし、その皮を剥いで二目と見られぬものにしてやろう」


僅かな怯えが目に滲み、更に笑った。

狂った王弟の噂を知らぬ貴族はいない。


「くく、俺の噂は知っているだろう? 試している、などと思うなよ」


女は拳をぎゅっと握り締め、少しの間目を閉じた。

顔を上げたときには、先ほどのように強い光が目に宿る。


「はい、王弟殿下。……一つだけその御名にお誓い頂けるならば」


ごく稀に見かける瞳だった。


「……言ってみろ」

「本心よりの愛情と、幸福を妹に与えて下さるのであれば……わたしはそれで構いません。わたしがもし狂った後もその誓いを守って下さるのであれば、わたしもこのラズラ=アルガンの名に誓い、王弟殿下のものとなることを誓約致します」


そうしたものは死の間際まで弄ばれても、心を壊して閉じてしまう。

汚れることなく、汚されることもなく、美しいまま砕けて消える。


「……なるほど。聞いたとおり面白い女だ。貰い手が見つからなければ一月後にまた来るとよい」

「はい、王弟殿下」

「今日はいらん。このまま失せろ」


凜と立ったまま、女は頭を下げて退出する。

所作はやはり美しいもので、どんな貴族よりも貴族らしく、高潔であり――良い女だった。

縁があるなら、手元に置くのも悪くない。




そしてその女を悲劇から救ったのもまた、高潔なる貴族であった。


「――王弟殿下はお下がりを。殿は我が軍団が引き受けましょう」

「ほう、珍しい。俺を助けて得があると思うのか?」

「貴族とはそのようなものであり、軍人とはそのようなものであると信じます。我が身はただ今この時、王弟殿下の盾にして剣でありますゆえ」


――戦場の窮地。

戦死することを望まれながら戦場へ送り出され、刹那的な衝動に身を委ね――そうして行き着いたのはそんな場所であった。


内心で自身を忌み嫌い恐れる配下の中にあって、その男だけはただ、自らの責務だけを見据えていた。


「時間はありません。王弟殿下はカルメダ将軍と合流し、立て直しを。この場はお任せ下さい。それまで敵の刃、決して御身に届かせはしません」


かつて自身が追い求めていた理想の檻。

その中で未だに踊り続ける姿は滑稽に見えず、むしろある種の美しささえあった。


「……相手は予備を使っている。今は好機だ。俺は迂回し敵本陣を狙う。お前はその間、この場を維持しろ。剣は俺が持つ、お前は盾だ」


告げると少し考え込み、ボーガンという名の貴族は微笑を浮かべた。

気持ちの良い敬礼を見せ、答える。


「……は。ではヴェルライヒをお使いください。私が最も信頼する大隊長です」

「いいだろう」


笑い、続けた。


「今夜俺は酒を飲むが、一人酒も飽きた。それに付き合うことがお前への命令だ」

「はは……必ずやそのご命令を果たしましょう」


戦場が悪くない、と思えたのはその時だったろう。

殺し殺され、そんな状況は十分なほど退屈を満たしたし――少なくともその世界では全てが単純で、そして世界を単純にしようとする者が集まっていた。

己の全てを賭けて責務を全うし、貴族としての誇りを全うする。

そうでなければ死に、自然と淘汰されていく。


王家はかつて蛮族と変わらぬものであった。

その時代には武勇のみが誉れとされ、最も強き者こそが長となり、それゆえ王家の紋章――その中心に描かれるのはいつの時代も天に突き立てられた剣であった。


リネア。

古き言葉で戦士を意味する言葉。

貴族とは死をも恐れぬ戦士を始まりとする。

剣と名にのみ誓い、崇め、尊び――その有り様の美しさ故に、いつからか貴族と呼ばれ始めたものだ。


血ではなく生き様を、形ではなくその有り様を示した言葉。

そんな者こそが貴族であり、そして今もその血脈がその世界には受け継がれていた。


――その美しさをただ想う。






増援が訪れる二週間前、ミツクロニア山中の森の中。

ギルダンスタインは精鋭を自ら率い、敵第三軍団の副官を捕らえた。


ミツクロニアから大兵力を用いて攻め入った理由は最初からそこにある。

敵本陣に斬り込むことを目的としたこの襲撃は偽攻であった。


ボーガン=クリシュタンドという男を、そしてそれが率いる軍を侮ってはいない。

名実ともに王国最強の将と兵。

英雄――迅雷のクリシュタンドの首は単なる力押し程度で奪えはしない。


「私に、将軍位を……?」

「ああ、二言はないとも」


目的は虫を作り出すことだった。

猛き獅子をその身中から脅かす虫を作り出し、そしてその虫に獅子が首を差し出させる。

よくある奸計の一つであるが、コツがある。


裏切り者が自主的にそれを望むように仕向けることだ。


それを満たすためには、裏切り者の性質を良く読み解く必要がある。

趣味嗜好、欲望に性格、これまでの生き方全て。

クリシュタンドの配下の中から王都に血縁や親しきがあるものを探し、そこから情報を吐き出させ、吟味し、腐った果実をあぶり出す。

反逆罪に問うと脅せば誰もがすぐに口を開き、そうすれば後は望むまま。


愚痴の一つから近頃の悩み、そうした一つ一つから、誘惑の言葉を編んでいく。


目の前に跪く、このサルヴァという男は優秀な男ではある。

頭はそれなりに働き、戦術眼も悪くない。

運と巡り合わせが良ければ今頃将軍位に立つことも出来たかもしれない。


だが英雄ボーガンの率いる軍団長は、その全てがこの男の上を行く。

クリシュタンド軍の強みはその配下一人一人の質が極めて高いという所にあった。

ボーガン直属の配下、各軍団長達は望めばすぐにでも将軍位を手に入れられるほどに優秀で、しかしボーガンへの個人的忠誠故に留まり、ボーガンを支えていた。

それらが率いる各大隊長達もまた同じく、他の将軍のところにあればその多くは軍団長の地位にあっただろう。

明確な実力主義と徹底した教育。

その水準は他と比べものにならないほど高く、それ故クリシュタンドの軍は王国最強を謳われる。


しかしそれには当然歪みを生む。

能力からすれば優秀であると称して然るべき人材であっても、優秀過ぎる上官のせいで芽を出すこともできず、出世を望めぬままその生涯を終えるしかないからだ。


ボーガンは純粋な貴族であって、ギルダンスタインもその一面を高く評価する。

禁欲的で自分を律し、責務に忠実な戦士。

自身を単なる王国の剣と誓うボーガンに抱くのは、ある種の尊敬の念だった。

ギルダンスタインの望む理想的な貴族であり、数少ない王国の忠臣。


しかしだからと言って、その配下全てがそうであるはずもない。

理想を体現し、そしてそれを当然と考えるボーガンだからこその隙と歪みがそこに生まれる。


目をつけたのはサルヴァというこの男であった。

優秀ながらも空を閉ざされた者の一人。

それでもボーガンへの忠誠によって、その欲望を押し殺してきた。


だが近頃はそれに変化が生じていると聞く。


「俺の噂を知っているだろう。そのような人間であると思ってくれて構わん。……だが、此度動いたのは大義のため。兄上を殺した忌み子クレシェンタに裁きを与えるためだ」

「…………」

「これでも、それなりに兄上のことは尊敬していてな。性格は違い、気性も違う。随分と嫌われてはいたが、理想家である兄上に対して悪意を向けたことはない。兄上が俺を嫌って当然のことをしてきたのだから、まぁ、それも当然のことと受け止めている。……そしてボーガンのことも同じく、今なお王国の忠臣であると疑ってはおらぬ」


嘘ではなかった。

それなりに国王シェルバーザを好んではいたし、悪いのは自分であると自覚もしていた。

悪し様に言われたことを恨む気持ちなどなく、当然のものとし受け止めている。

自分が狂っていることは、誰より自覚しているからだ。


「しかし理想家に過ぎ、甘すぎたのが二人に共通する欠点だろう。共に理想の貴族であるが故に、化け物につけ込まれた。……クレシェンタは王位を望んだ。自身が支配者となるためだ。兄上の病もクレシェンタの仕業であったが、心優しい兄上は愛娘を疑えず……そしてそのまま殺された」


サルヴァは考え込むように言葉を発さない。

しかしギルダンスタインの言葉を静かに吟味し、考え込んでいる様が見て取れた。


「先日の戦勝式にて殺されたはずの忌み子――今はボーガンの養女となったクリシェと出会い、それで事を起こしたのだろう。何があったのかは知らんが、事実を見る限りそうであるとしか考えられん。お前は何か知っているか?」

「……いえ。ですが、お二人が仲睦まじくあるという噂は、確かに」


サルヴァの気持ちは既にこちらにある。

ギルダンスタインは目を細めた。

この男の知己から、ボーガンの養女、クリシェに対する愚痴を何度も漏らしていたことは聞いていた。

随分と反りが合わないらしく、クリシェを嫌う者は軍の中にもそれなりの数がいるらしい。


「クリシェとやらがどうであるか、俺はよく知らん。顔は見たがな。……だが噂は聞いている。お前が良く思っていないということも、だ」


サルヴァは目を伏せ、少しの間沈黙した。

そしてゆっくりと口を開く。


「クリシェ様は……紛れもなく戦の天才でございましょう。その点に関しては全くの事実で、そして幼子のようであります」

「……幼子?」

「将軍やセレネ様などは、そんなクリシェ様を愛しておられる。少し変わってはおりますが純粋で心優しく、少なくとも身内に対しては善良そのもの――見た目そのもののお方でございますから、お気持ちもわかります」


静かに、確かにサルヴァは続ける。


「私もその点に関して将軍やセレネ様が間違っているとは思いません。……ですが、私はクリシェ様が怖い、とそう思うのです」

「ふむ、怖い、か」

「……物事の道理のわからぬお方です。幼子が虫を潰すように、人を殺し痛めつけることに対して何ら躊躇もなく、根本的な部分で人と異なる。善悪を知らず、道理を知らず、しかし誰より強く頭が切れる。どのようにも転がりうるお方でしょう。手のつけられぬ怪物――王家の……忌み子であるという噂を知ったときには、素直に納得が出来ました」


サルヴァは首を振り、ギルダンスタインを見る。


「恐れながら王弟殿下に対して、良い感情を持ってはおりません。ですが、王女殿下がクリシェ様と同様のお方であるならば、王弟殿下のお言葉に理があると私も感じます」

「それで良い。何も俺個人に忠誠を誓えと言っているわけではない。王国貴族としての義務を果たしてもらいたいというだけだ。クレシェンタの王位簒奪を食い止めるためにな」


サルヴァは頷き、しかし少しの間を空けて言った。


「……二つ、その御名にお誓い頂けるのであれば」

「言ってみろ」

「は。……将軍のお命はもはやここに至ってはどうにもできないでしょう。ですがご息女、セレネ様のことはお許し頂きたいのです。誠実で、努力家で――幼い頃からその姿を間近で見て来ました」

「なるほど、英雄の娘もまたそれを引き継ぐか。人望あることだ」


笑って告げる。


「安心せよ、元よりそれをどうこうする気もない。言ったとおりボーガンは王国が忠臣、その言葉に嘘はない。家を潰しもせん。……もう一つはなんだ?」


少し考え込むように、サルヴァは目を伏せた。


「……願えるならば、クリシェ様のことも」

「忌み子、も?」


意外ではあった。

この男がクリシェを嫌っているということは事実であると考えていたからだ。


「私は好いておりません。恐ろしいお方だと思います。ですが戦や人殺しを好むお方ではないとも知っております。ただただ純粋なお方で、将軍やセレネ様のためにそうしているだけ。お二人も心の底よりそんなクリシェ様を愛しておられる。……私が敬愛するお二人が愛するお方を、死んで当然などとは思えません」


再び頭を差し出した。

斬られる覚悟で告げている――ギルダンスタインはそこに覚悟を見て取った。


「王弟殿下に道理を見いだしたのは確か。将軍の地位も何よりの栄誉です。ですが恩義ある将軍を裏切る汚名は一生ついて回る。……だからこそ、納得はしておきたいのです。少なくともやれるべきはやり、自分の中で恥じることのない決断であったと」


単なる小物。

そう侮っていたが、しかしそう馬鹿に出来たものでもないらしい。

中々どうして、悪くない、と考えた。


「確約はできん。しかし最大限の便宜を図ると、このアルベランの名に誓ってやろう。……他ならぬ俺に誓わせたのだ。代わりにお前は自身の責務を果たせ」

「……ありがたきお言葉。この名に誓い、必ずや」


ギルダンスタインは告げる。


「増援が来たタイミングでミツクロニアから大攻勢を掛ける。俺と小隊を通し、ボーガンを上手く呼び出せ。お前の仕事はそれだ。内部で利用できそうな人間は俺の名で十分な対価を約束して構わん」

「は」

「お前は悪くない男だ。期待に応えよ」




そのまま歩き去るサルヴァを見ながらギルダンスタインは呟く。


「卑怯などと言うなよボーガン。お前も知っての通り、戦はただ勝利を求めて行なうものだ」

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