TS転生してとある女子高生を笑顔にしようとダル絡みしてたらいつの間にか私が彼女のモノにされていた件

べいくどもちょちょ

第1話 知らない天井だ

「こんな人生でいいんかなぁ。。。」

 趣味はと言われれば、どこに見せるでもないお絵かきと、どこに上げるでもないMIDIソフトで音楽作り。極めつけはカードゲーム。人気が出た世代が違うから同年代にプレイヤーがいない。学力もそこそこ。もうすぐ受験だというのにまだ五教科は完成されてないし、そこらの底辺校ですら危うい。


「親の仕事も、継げるもんじゃないしなぁ」


 父は危険物を扱う仕事をしていて、化学の苦手な俺には到底出来るもんじゃないし、母は料理系の仕事をしてて、全くまねできそうにない。


「絵描きは落書き程度だし、、、音楽かなぁ」


 なんて、そんな考え事を珍しくしている午後。


「綺麗」


 自然と出てきた言葉。まるで二次元から出てきたような、吸い込まれそうな容姿。彼女とすれ違いざま、思わず見入ってしまった。


「なんで生きてるんだろ、私」


 そして聞こえた、そんな言葉。自分と同じ、人生に対しての疑問。でも、自分よりも抱えているものは多い。


 不意にトラックがクラクションを鳴らす。目の前には横断歩道。そして彼女。何で避けないんだよ。今からなら間に合うだろ!


 彼女はそのまま歩道に歩き出る。


「まだ、」


 俺の言葉に、不意に彼女が振り向く。


「まだ、お鍋食べてないでしょうがぁぁあああ!!!!」


 彼女は俺の声に目を見開いてビックリして足を止めていた。けれど、とっさに死ぬ。と思ってしまった俺は止まらない。


「あ――――


 気づけば、彼女を引き戻すために俺の方が横断歩道に身を乗り出していた。ぐしゃっと、トラックは無情にも俺を轢いた。















「と思っていたのに。。。」


 知らない天井だ。家のと違って真っ白な、淡泊な天井。


「遥!大丈夫か!!トラックに轢かれたって!」


「ああ、父さん。別に俺は大丈夫―――え」


 声が、いつもより高い?


「あんたやっぱ大丈夫じゃないでしょう!俺とか言っちゃって」


 医師がそんなはずはないと手鏡を持って頭を自分でも見れるようにした。


「嘘、誰?このカワイ子ちゃん」


「あんた本当に馬鹿になったんじゃないでしょうね。。。自分の顔も忘れたの?」


 母さんにも呆れれらているが、それほどまでの衝撃が俺を襲った。


 な、な。。。


「どした遥!やっぱ具合悪いんじゃ――――


「ぬわぁんじゃこれぁぁあああああ!!!!」



 この日、俺こと美空遥は、女になっていたのだ。



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 こんにちは。初めて投稿してみました。べいくどもちょちょです

 好きなことを突き詰める友人に感化されて衝動での見切り発車なので、どうなるかとかは私にもわからないですがどうぞ温かい目で見守ってください。

 更新はなるべく頑張ります。

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