第8話 好きな人



 その手の趣味の人ですし、やらしい事させたら天井知らずですし。


 とんでもない人に捕まってしまいましたっ!


 私はイケメンが好きです。

 性格が良いイケメンならもっと、ウェルカムです。

 ご主人様の事も、最初はイケメンだったから、許してました。


 でも意地悪は嫌です。

 ごめんなさい。


 暗闇の中、「くくく」とか怪しげに笑われると「ひぁぁぁぁ」パニックになります。怖いです。

 そういう意味でなくても、何も考えられなくなります。頭が真っ白になります。


ご主人様「お前がこっちに惚れている事は知ってるんだ。嫌な振りしてこんなにも反応してるじゃないか」

チヨ「ち、違いまひゅ」

ご主人様「ほう(ニヤリ)」


 いそいで口をおさえるけれど、時すでに遅し!


 出したものは戻りません。


 起こった出来事もなくなりません。


チヨ「あうあうあうぅぅ~」


 噛みました。

 墓穴掘りました。


 そうです。だって、嘘です。


 意地悪は嫌いです。怖いのも嫌です。

 でも、好きになっちゃったら、そこも良いって思えてきてしまうんですよね。そういう駄目なところも魅力的に思えてしまうから不思議です。


 意地悪な顔も好きです。

 ドエスっぽい言動してる時の声も。


 私は、もしかして、ダメンズ好き!?


 あっ、ダメンズっていうのは、駄目な男の人の事をさすらしいですよっ。


 うぅ、なんだか衝撃の事実が衝撃過ぎてショックですっ!


 こんな人を好きになっちゃうなんて~!


 私、異世界に行って、イケメンだけど本当に性格の悪い人に惚れてしまったみたいです。


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