黒船来航

今回の話では


「」←日本語

『』←外国語


みたいな感じですので、どうぞご了承ください。


☆☆☆


さて、日本を旅立って一ヶ月後......私達は、無事にイギリスに到着した。

まぁ、したのはしたんだけど.....


桃姫「......どうしてこうなった?」


どういうわけか、私達の姿を見たイギリスの人達は、パニクっていた。


桃姫「おかしいなぁ。ちゃんとイギリスに来たのになぁ」

十兵衛「桃姫様。恐らくはこの船に驚いているのではないかと」

桃姫「あ〜」


そういえば、西洋ではガレオン船が主流だっけ?


だとしたら、驚いても仕方はない.....か。


そう思いつつ、私は港にイギリス人達に向けて、こう言った。


桃姫『あの!!私達、エリザベス女王に招待されて、ここに来たんですけど......王室関係者っていますか?』


私がそう言うと、港に居た人々は、お互いに顔を見合わせていた。


しかし....そんな空気を変えるように、何かに気づいたイギリス人が、こう口を開いた。


イギリス人1『ま、まさかとは思いますが.....あなたが例のプリンセス、ですか?』

桃姫『はい、そうですけど.......』


私の言葉を聞いたイギリス人は、咄嗟に顔色を変えたかと思えば


イギリス人1『お前達!!何をしている!!この方は、我らが女王様から招待された客人だぞ!!』


と言い、急いで準備をするのだった。


.....何か、悪いことをしちゃったなぁ。


イギリス人1『すみません.....まさか、皆さんが早く来られるとは思わなくて』


申し訳なさそうに、そう言うイギリス人。


桃姫『いえいえ、大丈夫ですよ』


そう言った後、私はニッコリと笑うと


イギリス人1『何と寛大な方なんだ....』


イギリス人は、ビックリした様子でそう言った。


十兵衛「桃姫様、彼の方は一体?」

桃姫「多分、王宮からの使者じゃない?」


私がそう言うと、十兵衛は驚いた顔になった後


十兵衛「つまり、エリザベス一世の部下......ということですか?」


と、言った。


桃姫「うん、そうだよ」

信長「恐らくは、俺達が早く来るとは思っていなかったんだろうな」


うちの船は燃料で動くから、ガレオン船よりかは早いしね。


イギリス人2「ささ、こちらにどうぞ....」


イギリス人がそう言った後、馬車に乗る私達。

そして、私達が全員乗ったのを確認した後、馬車は動き始めるのだった。


桃姫「いよいよ、エリザベス一世に会えるのね.......」


長い旅だったけど、これでようやくエリザベス一世に会える。

そう思った瞬間、なぜだがよく分からないけど、興奮と緊張が混ざったような感情が、私の胸の中に生まれるのだった。


桃姫「何はともあれ、無事に着けて良かった」

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