戦争の後で

【桃姫side】

アヘン戦争は、私達の勝利で終わった。


スペイン軍は、海坊主with小舟に乗った武士sによって壊滅。


そのまま逃げ帰ったものの、今度は、国内ならフランスに流れた【アヘン】関連のことで、フランスとバチバチやってるとか。


桃姫「まさか、【アヘン】をフランスに輸出しているなんて..........馬鹿だなぁ」


その後のスペインについてが書かれた紙を見ながら、そう呟く私。


道三「大国であるが故に、奴らは傲慢だったのかもしれぬな」

桃姫「あ〜」


いつの時代でも、そういうのはあるからね。


桃姫「でも......生き残った軍人達がスペインに帰れなくなったのは、ちょっと胸糞悪いです」


紙をギュッと握りながら、そう呟く私。


道三「スペインにとっては、生き残った軍人達は生き恥のような物なのかもしれぬ。だからこそ、彼らの入国を認めてはおらんのだろうな」


..........戦争は無情。

誰かが、そんなことを言っていた。

......今なら、その言葉の意味が分かるかもしれない。


桃姫「そういえば.....尾張とは、これからも同盟は続けていくのですか?」

道三「あぁ、またスペインのようなことになった時のために、同盟は続けるつもりだ」


確かに、一理あるかも。

そう思いながら、お茶を飲む私。


桃姫「まぁ、外国の勢力を警戒しても損はないですからね」


この時代は、まだイギリスが世界の中心の頃だし...........何より、海軍が強かったらしいし、そこら辺は警戒した方がいいのかも?


道三「外国の勢力......か」


納得した様子で、そう呟く道三さん。


桃姫「天下統一も大事ですが、天下統一した後も大事.....というわけですよ」


現に、豊臣秀吉や徳川家康は、天下統一後に色々と外国に関する対策とかをしていたから、むしろ、天下統一した後が大変なような気がするなぁ(個人の意見です)


道三「ふむ..........」


髭を触りながら、そう呟く道三さん。


道三「なるほど、お前らしい言葉だな」

桃姫「父上、それは褒め言葉ですか?」

道三「あぁ、そうだが?」


道三さんって、お堅いイメージがあったけど...........こういうところもあるから、何か、親近感が湧くんだよね。


桃姫「でも、これで当分は尾張も美濃も平和になりますね」

道三「だな」


何かしらのことで、また外国の戦争が起こるかもしれない。

だけど.......それはそれ、これはこれ。

今は、束の間の平和を楽しもうと思った、私なのだった。

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