第3話


「ー…ん……んん……ハァ……イキ……そ……」

「えー…まじ?」

 危ねぇ。包丁落とすとこだったじゃん。


 てか、そもそも、だ。


 何でこうなった?

 リビングのソファーで下半身を露わにして男のあれを自慰行為。それを何故に今、俺が見なきゃいけないんだ?


 人の家に勝手にあがった俺が悪い事ぐらいはわかる。が。

 せめて、自分の部屋でしろよとか、どうでももいい事を考えてしまう事は、一旦、置いとこう。


 いや、ほんとなぜに?

 俺は、殺しに来たはずだ。


 名前はアラタ。以前は声優をして、シチュボやasmr。中性ボイスを生かしたY○u T○be稼ぎもしてた。登録者数10万人超え。


 人生順調に進んでた。たが、突然。大手事務所の社長が女絡みのイザコザで、無実の罪をその辺にいた俺になすりつけてきた。そして、誰も言い分を聞いてくれずに俺は失職。

 もうどうでも良くなって。結果、復讐。俺を追い込んだ社長の家に行き、殺害をもくろんだ。

 そして、リビングの扉を開けて今に至るー…。


 タイミング、だよな。

 殺すタイミング。そう、紛れもなく俺が入るタイミングを間違えたから。そのせいで、きっとこんな状況になったんだ。そうに違いない……にしても。

 ありえねぇだろ。





続きが気になる人は↓

『君のことを可愛いと思ってしまった』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る