ムーンフォレストのすべての国へ ～ 『黒の国』の記録（アズール・フィン）

第1話 アズール・フィンの手記より～

『黒の国　百年戦争の終焉』

　僕はアズール・フィン『青の国』の王家を継ぐ者である。

　この手記を『黒の国』の親友ミカエル・ゲラン（ミカエル・ヌーブル・リュヌ）に捧げる

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　僕たち『青の国』の民族は旅をする民族である。いろいろな国を巡り、旅先で見たこと、聞いたことを各国に、そして後世に伝えるということも大事な役目として担っている。

　これから書き記すことは、中でも特に大事なことであり、各国の人々が知っておかねばならない話である。

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　この百年『黒の国』は大小様々な戦争が勃発し、国民も心が休まる時がなかった。しかし、その長い戦乱の歴史にも、そろそろ終わりが来ようとしていた。