第1話:「・・・ん??」

ジリリリリリリン––ジリリリリリリン–––パシッ

「んむぅ・・・」もぞもぞ 「んーっ!」


彼はから虚牙からば学園に一年生として入学するさかさ対裏たいりである。

「しっかし今日も憎たらしいくらいに清々しい晴れだなぁ––っと、こんなことしている場合じゃなかった!」


 この世界には【ダンジョン】そして––––

【スキル】と呼ばれるものが存在する。ダンジョンからは【魔石】と呼ばれるものが採取でき、世界のエネルギー問題を大きく解決した。これだけ聞くとダンジョンが安全なものに感じるが、そうではない。ダンジョン内にはゲームで出てくるような異形の怪物【モンスター】が存在する。【魔石】は基本的に【モンスター】を倒すことによって得られるもの。なので、必然的に戦う力が求められる。しかし、モンスターには銃火器効かない。モンスターに殺されると当然人は死ぬ。ゆえに、【ダンジョン】はむしろ危険なのである。【魔石】でエネルギー問題が解決したのかといえば––––

『次のニュースです。大手Sランククラン––〈黄昏たそがれきば〉がAランクダンジョン––【泡沫うたかたの森】を攻略しました。』


「おおー、やっぱすげーな〈黄昏の牙〉さすがS級」


–––––そう、【モンスター】を討伐し、【魔石】を集める【スキル】を持った人々【才醒者さいかくしゃ】が存在するためである。

【スキル】とは、ダンジョンが出現したのと同時期に人々が得た超常的な能力のことで、スキルの種類は多岐たきにわたり、【剣技】のように戦闘に適しているものや、【裁縫】のような生産に適しているものもある。ほかにも補助系や回復系、魔法系などもある。


「俺も今年で15か。どんなスキルがもらえるんだろ」


【スキル】は15歳になった時に【祝福の宝珠ギフトオーブ】がそばに現れ、それを使用することで得ることができ、それによって【才醒者さいかくしゃ】となる。そのオーブを使えるのはである。他にもスキルを得る方法はあるが、それはまたのちに––––そんなわけで今、彼の手元には【祝福の宝珠ギフトオーブ】があるわけだなのだが––––「・・・・・なんか、?」







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