第12話 ごろごろ

 やる気満々の私はそのまま倉庫に向かって、ピッケルと荷車? (木造のリアカーみたいなゴロゴロするやつ)を職員さんから借りて早速採掘場へ向かった。その職員さんがおまけでポーションを分けてくれた。飲むと体力が回復するらしい。前世でいうストゼ◯、じゃなくてモ◯スターとかレッ◯ブルみたいなもね。理解。


 ピッケルを乗せた荷車をゴロゴロすること20分。町外れにある採掘場までたどり着いた。どうやら洞窟の中にあるらしい。


「失礼しまーす」


声を響かせて奥へ進む。返答も岩を砕く音も聞こえないから誰もいないと思うけど。そこから良さげな場所を探し、そこに陣取った。


それじゃあ待ちに待ったファームの記念すべき一発目! どりゃぁぁぁぁあ!


ガキン! ゴロ


どれどれー? 石! ゴミ!


ガキン! ゴロゴロ


どれどれー? 石! 塵!


何回か繰り返し、ついに20個目


ガキン! ゴロりんちょ


どれどれー? これは、ま、まさか!


石! ごみ


えっと、20個全部石で終わったんだが? あれ? こんなに確率渋かったっけ?


そんな時お父さんといっしょにファームしていた時のことを思い出した。

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