第8話 私はリターです

 残りも書き終え、提出する。なんか流行病のワクチン接種する時に書くやつを彷彿とさせた。


そのあと他のギルド職員に連れられ、証明写真みたいなものを撮ってその写真も提出した。


「はい、問題ありません。では冒険者カードを発行しますので、5分ほどお持ちください。」


そんなわけで私は邪魔にならなさそうなギルドの端の方で突っ立って時間を潰した。よく見て見るとガタイいい人が多い。そらそうか、冒険者なんだから。音楽に合わせて粉チーズを溢したり、ヤーって言う人よりも筋肉ありそうな人がそこそこ居る。


なんて辺りを見回していると、近くに掲示板らしきものがあるのに気づいた。おー、ギルドっていったらやっぱりこれだよね。


どれどれ? ゴブリン退治(E)、オーク討伐(D)、ワイバーン討伐(B)……etc


「リターさん、出来ましたよ!」


おっとチョロチョロしていたらいつの間にか受付から離れていたらしい。あ、ちなみに私の名前がリターね。前世と違いすぎてたまに呼ばれた時に反応できない時があるけど。


そう言えば前にお母さんにリターって誰? って聞いたとことがあるんだったっけ。あの驚いた顔がいまだに忘れられない。だってそうじゃん。急にあなたは今日からリターねと世界におはようした時に言われても、あっ私はリターなんだ! ってなるほうが変だし。それこそ催眠術の類かなんかじゃないと。

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