第9話 彩り

足元には無数の欠片がある

色褪せて錆びついた欠片

僕は拾い集めることを諦めた

自分に嘘をついたのだ


時を越えて出会った君は

錆びた欠片を手に取り

「素敵だね」と呟いた


そのとき僕はどんな顔をしていたのだろう


輝きを取り戻した欠片が

空に舞い上がり手を取りあった


夜空に浮かぶ新たな星座を僕は「恋」と名付けた


君の笑顔と言葉が繋いだ光の線を

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