第77話 (後日談8)コロナ禍のプチ旅行

ロックダウンが終わって3か月後の2022年10月の国慶節連休、日帰りで杭州hang zhouに行ってきました。


厳しいコロナ規制下での省・直轄市を跨る移動には制約が多すぎたことから、今回の上海赴任では初の上海市外へのお出掛けです。


私が初めて中国を訪れた1995年、列車の切符は紙でのみ販売されており、数日前迄に旅行会社で買うか、当日駅の窓口に並ぶか、のみでした。往路はともかく、旅行先で復路の切符を手に入れるのが毎回大変だったことを覚えています。


あれから約30年、今やスマホアプリで簡単に列車のチケットが購入出来、かつ新幹線(中国語では高鉄gao tie/動車dong cheといいます)は原則チケットレスで身分証明書やパスポートのみで乗車が可能となっています。


中国の方は自動検札機に身分証をかざすのみ、外国人も有人の検札所にある機械にパスポートをかざすと画面に予約内容が表示され、プラットホームに入ることが出来ます。


然し今はコロナ禍、杭州に着いてからが大変でした。


上海で前日にPCR検査を受けて24時間以内陰性のスマホ健康アプリ証明があったのですが、中国では省・直轄市ごとに健康アプリが作られていることから、杭州のある浙江省の健康アプリ対応が求められました。


何事もなければ杭州の健康アプリが緑で駅から出られるらしいのですが、過去7日以内に「疫病重点地区」から来た人はPCR検査を受け直さなければなりません。


上海市も残念ながら「疫病重点地区」のようでした…


検査を受けると陰性が表示される前でも駅の外に出して貰えるのですが、それまでに何度も色々な登録を求められ、質問を受け、検査を受けた証明の提示を求められ、と、新幹線が杭州駅に着いてから外に出るまでに1時間近くを要しました。


旅行を終えて上海へ戻って来た際には、上海の健康アプリでPCR検査48時間以内の陰性証明があったので、すんなり駅から出られました。


因みに朝に杭州駅で受けた陰性結果は上海のアプリには反映されませんでした。


コロナ対策が省・直轄市単位になっていたことも、中国のコロナ規制の大きな問題点の一つだったように思います。

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