第21話 浦西ロックダウン初日

2022年4月1日、金曜日、浦西ぷーしーロックダウン初日。


朝、外を眺めると、当たり前ですが人も車も全く見かけません。

ところどころに警察車輛が停まっているのみです。


昨日、宿泊しているホテルからは「朝9時からロックダウン期間中の1回目のPCR検査がある」とのことでしたが、10時になっても連絡なし。フロントに電話すると「10時半になった」とのこと乍ら、11時半まで待っても連絡が無いので再度フロントに連絡すると、「漸く始まったところ」と。


結局、12時頃に「これから検査があるのでロビーに集合するように」との呼び出しが掛かりました。


ロビーで姓名がチェックされてPCR検査チケットを受け取り、約20名1組の単位でゾロゾロと検査会場へ移動させられました。


何となく戦時収容所に連れていかれる気分です。


中国ではPCR検査をスマホの健康アプリで管理するのですが、この時点ではアプリもあまり洗練されておらず、外国人には登録が非常に難しく検査場は混乱していました。


急遽、外国人のみが片隅に集められ、外国語の出来るボランティアの方々が代行して登録してくれたのですが、その後、どうやっても私のスマホ画面は検査結果を見る画面に切り替わらず。


検査が終了しホテルに戻った後、色々な人に聞きまくって漸く設定が出来ました。


昨日新たに発表された隔離ルールは極めて複雑怪奇で中国人でも理解不能だったのですが、その後、続々と解説が発表されました。


要すれば、マンションの同じ棟に陽性者が出たら2週間封鎖、同じ陽性者出た小区しょうく(一つのマンション群など)は7日封鎖+7日健康観察、陽性者が同じ街道じえだお(日本の町内会よりもう少し広い概念)だと7日健康観察、を基本として、感染者がゼロになるまで、このサイクルをぐるぐる回す模様です。


こんなルールだと、一度感染者が出てしまったら、ゼロになって完全な自由に戻るには、一体何週間が必要なのでしょうか。


これはロックダウンは言われていた日数では終わらないのでは。

嫌な予感がします。

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