Ⅰ.魔法の根本

◇◇◇◇


Ⅰ.七源


 魔法の原点である。以下の七つが存在し、それぞれ、司る魔法の原点が異なる。また、七源にはそれぞれ源人と呼ばれるその源を司る人間が存在する。本節では七源と源人の名を紹介する。


火 火を司る アルディア


水 水を司る ミレイム


風 風を司る ガランド


抜 精神を司る ミィヤ


光 光を司る ランスロット


闇 闇を司る ヴェルヘム


療 身体を司る フラーリア


◇◇◇◇


Ⅱ.この教材に置ける魔力の定義


 魔力とは、体内を循環する不可視の物体である。

 但し、その正体は判明しており、質量、体積を持たない物質「Mj」、マジルニウム(以降Mjと表記する)である。

 Mjを10g(質量や体積は存在しない為、仮説上での10gとなっている)使用すると、後述する原点魔法の発動が可能となる。

 詳しい魔力についての記述は本大全第二節を参照。


備考:Mjは体内に最初からは存在せず、呼吸によって空気からMjを取得しているという説が存在する。


◇◇◇◇


Ⅲ.原点魔法


 七源を用いた基本的な魔法。全ての発展、応用魔法の根本的な魔法。


-フレア-

サッカーボールと同等の大きさ、900℃の火を出現させる。


-詠唱-

火・風に揺らぎ、未知を浄化し、燃え盛りて使命を全うせ。


-ウェイス-

上記と同等の水を出現させる。


-詠唱-

水・海依りて統べ、安寧を求め、静かなりて秩序の心得を課せ。


-フェルティ-

周囲に風速12m/sの風を起こす。


-詠唱-

風・空依りて靡き、平等を旨とし、穏やかにして平穏の心得に導け。


-トレスト-

対象の三半規管を数十秒間制御不能にする。


-詠唱-

抜・天賦の変動を目論み、混乱に陥れ、理の前にて挫折せ。


-アルテ-

一般的な蝋燭の明るさの二倍で周囲を照らす。


-詠唱-

光・世の暗闇を照らし、希望を求め、自由にして開放を助長せ。


-グヴェル-

ドレインにより、対象の魔力を100g奪う。必要魔力量は50g。


-詠唱-

闇・生きる源を強奪し、欲望に溺れ、混沌として悪を討て。


-ヒット-

軽症までの怪我を治療する。必要魔力量は300g。


-詠唱-

療・己により生を与え、尊重を旨とし、優雅なりて生存の道を歩め。


◇◇◇◇


Ⅳ.発展魔法 


 原点魔法の上位互換。必要魔力量は50g。


-ブレイア-

前方10mに1200℃の炎を放出。


-詠唱-

火・風に揺らぎ、未知を浄化し、燃え盛りて使命を全うする。更には草木を灰へと還せ。


-ウェリス-

前方に速度50m/sの水を射出。


-詠唱-

水・海依りて統べ、安寧を求め、静かなりて秩序の心得を課す。更には地を波乱へと満たせ。


-フェンティ-

周囲に風速25m/sの風を起こす。


-詠唱-

風・空依りて靡き、平等を旨とし、穏やかにして平穏の心得に導く。更には辺りを一掃し無へとせ。


-ドラット-

対象の三半規管を数分間制御不能にする。


-詠唱-

抜・天賦の変動を目論み、混乱に陥れ、理の前にて挫折する。更には混沌を増殖し天へ召せ。


-エルステ-

一般的な蝋燭の明るさの二倍で半径10m全体を照らす。


-詠唱-

光・世の暗闇を照らし、希望を求め、自由にして開放を助長せ。更には未来永劫の秩序を追求せ。


-グヴォレ-

ドレインにより、対象の魔力を200g奪う。必要魔力量は100g。


-詠唱-

闇・生きる源を強奪し、欲望に溺れ、混沌として悪を討て。更には魔力を以てして魔を討て。


-レ・ヒット-

重症までの怪我を治療する。必要魔力量は1000g。


-詠唱-

療・己に依り生を与え、尊重を旨とし、優雅なりて生存の道を歩め。更には弱きを助け強きをくじけ。


◇◇◇◇


Ⅴ.応用魔法


 発展魔法の上位互換。使う魔力量を操作する事で、発生させる魔法の威力、温度、速さなどを変化させる事ができる。最低消費魔力は300g。


-フレット-

火・風に揺らぐ自由を示せ。


-ウェイト-

水・海依りて統べ、安寧の印を示せ。


-フェルト-

風・空依りて靡き、平等の旨を示せ。


-ドレスト-

抜・天賦の変動を目論み、混沌の堕落を示せ。


-アルト-

光・世の暗闇を照らし、希望の在処を示せ。


-グヴェルト-

闇・生きる源を強奪し、欲望の溺れを示せ。


-ト・ヒット-

療・己に依り生を与え、尊重の旨を示せ。


◇◇◇◇


Ⅵ.魔法の適正


 人間、魔物、物体。それぞれの個体には魔法の適正が存在する。適正は源人が新たな生命、物体が生まれる度に選定し、ある者は火が適正であり、ある者は水が適正になる。

 それによって受ける恩恵は大きく、消費魔力量が通常の1/3まで減少すると言われている。但し、個々によって魔力の容量は決まっている為、適正の魔法を自由に扱えるのにはある程度の運が必要である。


 また、時に二つ以上の選定を受ける者がいる。その人等は才者と呼ばれ、魔導士の道が保証される。

 また、三つ以上の適正を持つ者は勇者とされ、魔王を倒す使命が課される。

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