(7)

 結局、アスランはお嬢様の部屋で寝る事になり……。

「がじぃ……」

「がじぃ……」

 お嬢様の部屋の入口の前では……性犯罪者(要はボクだ)が入って来ないように、第2王女のペットの鳳龍達が見張りをやっていた。

 ま……まぁ……たしかに、やっちゃいけない事をやったのは確かだけど……。

 ベッドの上で頭を抱える。

 ああ、明日から……どんな表情かおすればいいんだろ……?

 ふと、部屋の中を見回す……。

 アスランが物置から持ち出したままの……獣化能力者ワーアニマル殺しの刀が目に入り……。

 手に取って……ああ……。

 今までの人生で最悪の事をやっちゃったんだ……いっそ……。

 いや、待てよ……。

 ボクは刀を小脇に抱え、灯りを持って、アスランが怪我させた侍女達の部屋に行く。

「ちょっと、誰か、起きて」

「なによ……こんな時間に……ヒッ⁉」

「ちょっと頼みが有るんだけど……」

「あああ……す……すいません、もう新入りをいじめたりしませんから……おねがいです、殺さないで……あああ……」

「そんな事しないよ。誰でもいいから、2〜3人、ボクについて来て……なるべく怪我が軽い人」

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