第195話 目覚め

聞き覚えのある耳心地い、心の底があったかくなる大好きな声が聴こえる気がする・・・


「・・・ニ・・・ナ・・・ア!・・・・・・ナ・・・ア!・・・ナニア!ナニア!わかるか!!」


「ん・・・ん・・・レイっち?もう食べれないよ?」


「ナニア!ナニア!!大丈夫か!!」


「ん~レイっちぃ~!!」

そう叫んで、あーしは起き抜けに思いっ切りチューをした。


「「「「おぉ!!お熱いですなぁ~ここまで回復したら命は、まず大丈夫でしょう!!ですが、の方は我々には・・・とりあえず我々は一度下がって聖女様をお連れしますね。」」」」


「あっ!ありがとうございま・・・ふ、、、ブチュ!?」


「もぉ~レイっち、あーしとチューしてんだから他の人と話さないでよぉ~!!」


「ちょっちょっと!!ナニア!本当に大丈夫なのか!!」

「ん?あーし?見ての通りスーパー元気よ?でも、なんか寝すぎて、ちょびっつダリィ?」


「なら良かった!心配したんだよ!砂海で激しい戦闘があったって、あの後ロコロッコから報告が入って、そこでナニアが倒れてたって!いそいで皆でロコロッコからサンサンプトンの教会まで運んで治療して!そっから2週間も目が覚めなくて・・・本当に心配したんだぞ!!」


「あーし2週間も寝てたの!!やっべマヂでウケんですケド!!寝すぎぢゃねwww」

「本当に寝すぎだよナニア・・・俺は心配で心配で・・・」

「あっ・・・レイっち・・・うん。ごめん。マヂごめん・・・」

「いいよ。俺が一緒について行けないくらい弱かったのがいけないんだ。むしろゴメン。一人で行かせてしまって・・・」

「!!!・・・レイっち何も悪くないし!!あーしが、あーしが何もできない自分にイラついて一人で突っ走っただけだし!!むしろ、ごめんなさい!!」


「「・・・ナニア・・・レイっち・・・」」


2人は改めてアツいキスを交わした。


「オイ!お前等!オレ様たちが来てやったのにイチャついてんじゃねぇ!!」

「キャっ!」

「お姉さんに見せつけるねぇ~お2人さん♪」


「せ!聖者さん!ルノア!マリサさん!!」

「聖者っち!ルノアっち!マリサっちぢゃん!!いいぢゃん!ちゅ~シたいんだから♪」


「はは!ナニアらしいな!だいぶ元気そうだな?身体は大丈夫か?」


「えへへ!なんか、あーし2週間も寝てたらしいね!でも、フルパワーで元気って感じなんよ!なんか前より力ってか筋肉ついた?って感じすらするくらい元気モリモリだもん!!」


「おいっ!レイ!テメェまだ言ってねぇのか?つーか、コイツもコイツで気が付かないもんかね!?バカなのか?」


「あん?あーしがどうしたの??」


「あちゃ~この子、バカって言うよりド天然なのかしら?」

「ちょ!どういうことよマリサっち!!」


「ナ・ナニアちゃん・・・そ・そ・それ!!」

筋骨隆々な男の姿をしたルノアがモジモジしながらナニアの額を指さした。


「ルノアっち、あーしのおデコがどうかしたの??」

そう言ってナニアが自分のおデコを触った。


「うっそ!ナニコレ!!あーし!!角が生えてるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!」


教会の特別個室にナニアの叫び声が響き渡るのであった・・・

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