腹いっぱい食べたら最強

第１５８話 リベンジタートル！！

ルノアの魔力を帯びた甲羅は光り輝いており、爆発も体液からのダメージもまったく受けていなかった。

これはもしかしたら『不浄なるもの』を倒せるかもしれない！

そう俺は直感した。

「ルノアさん！その甲羅の状態持続出来そうですか？」

「え？あ、は、はいっ！持続できると思います！多分私の魔力に依存している気がします！私の魔力は皆さんのお陰で全然使ってこなかったので、まだまだ平気です！！」

「それじゃあ、その甲羅の状態を俺たちの前でずっと展開していてください！！俺たちはルノアさんの甲羅を盾にしてさっきのナニアのように攻撃をしかけます！ルノアさん頼みです！いいですね？」

「は、はいっ！！」

「いくぞナニア！！ミミはマリサさんを護っていてくれ！！」

「あ～い♪」『ワカッタヨ父タマ！！』

「紅蜻蛉！！」

「風魔法ブラスト（爆ぜる風）！！」

ナニアの飛ばした大量の『紅蜻蛉』が俺の起こした爆風に乗り、紅い龍のようになり『不浄なるもの』へ殺到した！！

「「くらえぇ～！！合体魔法！『紅龍の息吹』！！！」

ズドドドド～ン！！！と殺到した魔法は大爆発を起こし『不浄なるものを』燃やした！！

「ヴァァァァァァァ！！！！！！！！！！」と叫び声をあげながら、『不浄なるもの』は先ほどと同様に自らの体液を四方八方にまき散らした！！

至る所が『不浄なるもの』の体液で焼けただれ朽ちていくが、俺たちはルノアさんの展開する光り輝く甲羅の陰に隠れたのでノーダメージだ！

もちろんルノアさんはおろか甲羅にも傷一つついていない！！

「ボヴァァァァァァァァ！！」と苦しむ『不浄なるもの』と呼ばれた塊は当初の３分の１ほどのサイズまで小さくなった。

顔という顔はないように見えるのだが、心なしか相手から焦りの表情が伺え後ずさりをしている。

『不浄なるもの』自身がルノアとの相性の悪さを理解したようだ。

これは好機とみて俺とナニアが最後の追撃をかけようとした瞬間に、この隠し部屋に、俺たちを押しつぶすんじゃないかというくらいの憤怒の感情が籠ったプレッシャーを感じた！！

「「！！！？？？な、なんだっ！！」」

「ひぃぃぃなんか怖いですぅぅ！」

『ピィィィ！！』

「なんですの！このプレッシャーは！」

数瞬の静寂の後に『ドシュ！ズリュッ！』と言う音が鳴り響いたかと思うと、目の前にいた３分の１ほどの大きさになった『不浄なるもの』の身体と思しき塊の中から何者かの腕と思わしきものが生えてきた！！